「できあがった空間にこの家具を置きたい」「こんな家具が似合う内装にしたい」。そんなふうに、入居後の暮らしを想像しながら進める家づくりはワクワクしますよね。でも、建材カタログの商品写真や、小さなサンプルだけを見ながら具体的に空間をイメージしていくのは、なかなか大変なことです。

この家のお施主様も、そんな悩みに直面していたひとり。38㎡の中古マンションを購入し、手持ちのヴィンテージ家具に似合う空間を思い描いてリノベーションを進めていましたが、悩んでいたのがキッチン。

計画当初から、キッチンに使いたいと思っていたステンレス製の食器ラックがあり、それに合わせてステンレスのキッチンを探していたものの、イメージにも予算にもしっくりくるキッチンになかなか出会えずにいたそう。

壁面に取り付けた食器ラックはHAYの「INDIAN PLATE RACK」。

そんな時に、依頼先のリノベーション会社からおすすめされて足を運んだのが、toolboxの東京・目白ショールーム。そこで展示されていた『キッチンSETUP-03』が、お施主様の思い描いていたイメージにぴったりハマったのだそう。

キッチンSETUP-03
キッチンSETUP-03
¥937,982~
削ぎ落とさないミニマル
キッチンはこれくらいが丁度いい、と言い切る。過剰な機能や収納は求めない天板だけのキッチンセットアップ。

キッチンSETUP-03』は、キッチンや洗面など特定の空間を、toolboxが選んだ内装建材を一式揃えて提案する「SETUP」シリーズのひとつ。お施主様はこのセット内容を踏襲して、『オーダーキッチン天板』『塗装のキッチンパネル』『アメリカンスイッチ』『ラスティックタイル』のブラックを採用。そこへ『フラットレンジフード』や『ハンドホース水栓』、『工業系レセップ』を組み合わせて、カスタマイズしています。

使いたいと思っていたステンレス製の食器ラックが、とてもよく似合っています。食器を見せて収納できるアイテムを採用なされているあたり、お施主様は「見せる収納」を楽しみたい派だと推測。下部に収納のない天板だけのキッチンは、天板の下をどう使うかを考える楽しみがあります。このキッチンをどんなふうに使いこなしていくのか、想像が膨らみます。

キッチン対面の壁には、ヴィンテージのブラケットライトが取り付けられていました。この下にテーブルと椅子を置いて、ダイニングスペースにするのでしょうか。照明器具の位置で空間をゾーニングするテクニックに、センスを感じます。

リビングスペースの窓辺には『アイアンハンガーパイプ』が取り付けられていました。キッチンの黒いタイルと黒いパイプ、黒いカーテンレールがリンクして、空間のアクセントになっています。

空間正面のクローゼットの扉は、木製のルーバー扉をセレクト。アンティーク塗装が施されていて、お施主様の持っているヴィンテージ家具によく馴染みそうです。

リビングの奥、キッチンの背面側は寝室。キッチン、リビング、寝室がひと繋がりになった空間ながら、間取りの工夫で奥まったこもり感をつくり出しています。

間取りとしてはワンルームですが、入り口から寝室までの動線をぐるりと長くすることで、実面積以上の奥行きを感じられるようにしています。38㎡というコンパクトさを感じさせない空間になっていますね。

玄関には、たっぷりの壁付け収納が設けられていました。棚板が動かせる棚なので、しまう靴や物の高さに棚板をセットして、スペースを無駄なく使えるところがいいですね。棚は腰より上の位置に設置して、足元部分はすっきり広々。上り框は斜めのラインにして、空間に奥行きを演出しています。

サニタリーは、トイレと洗面脱衣所が一体になった空間。『アイアンスタンドシンク』と『壁付けセパレート混合水栓』、『アメリカンスイッチ』、洗面台正面の壁に貼った『塗装のキッチンパネル』ホワイトの組み合わせも、toolboxショールームの展示を参考にしていただきました。リノべーション会社が「お施主様の好みに合いそう」と提案したところ、ショールームで実物を確認したお施主様も気に入って、採用に至ったそう。ミラーは『棚付きボックスミラー』をセレクトして、小物をしまえるようにしています。

※こちらの『壁付けセパレート混合水栓』は旧仕様

ヴィンテージ家具がお好きだというお施主様。一期一会のアイテムが多いヴィンテージ家具と出会った時のように、ピンとくるものがあるかどうか。迎え入れた時の暮らしがイメージできるかどうか。内装建材選びも、そうしたインスピレーションが大事だと思います。

ショールームでの素材とアイデアとの出会いが、お施主様の思い描くイメージの具体化につながったことは、「理想の答えが見つかる」をコンセプトにショールームを運営している私たちにとっても、とてもうれしいです。

お気に入りの家具たちがこの空間にどのように彩られていくのか、機会があればぜひご入居後も拝見させていただきたいなと思いました。

※こちらの事例はimageboxでも詳細をご確認いただけます。

coto Inc.

coto Inc.

「つくるコト、一緒に、楽しく」
出来上がるモノだけなく、そこから始まるコトも大切と考え、リノベーションにおいても、その過程を楽しんでいただけるよう、一緒に作り上げていきたいと思います。

紹介している商品

WL-TL011-01F-G141
¥18,400/㎡
KB-AC018-05-G141
¥41,500
KB-TP007-03a-G141
¥46,500
LT-BR001-01-G141
¥2,800
SETUP-KC003-W24
¥974,202
  • 「アイアンハンガーパイプ 吊りパイプ H150用 ホワイト」は販売を終了しました。
テキスト:サトウ

関連する事例記事

“斜め”がいろんな景色を生み出す。44㎡のキャンバスに描く、私だけの暮らし
“斜め”がいろんな景色を生み出す。44㎡のキャンバスに描く、私だけの暮らし
築51年の中古マンションをリノベーションした、猫と暮らす単身女性。元の2DKを思い切ってワンルームへと再編し、できあがったのは大胆な斜め間取りの空間でした。
四角い箱から抜け出す「天井の起伏」。大きな梁下に素材と居心地が移ろう住まい
四角い箱から抜け出す「天井の起伏」。大きな梁下に素材と居心地が移ろう住まい
72㎡のマンションの頭上を走るのは、大きな十字の梁。厄介者として扱われがちな「梁」の存在を、家の個性として見立てた4人家族の住まいです。梁のラインに沿って素材が移ろい、家族の気配がゆるやかに繋がる。制約を味方につけることで生まれた、新しい感性が息づく空間をご紹介します。
日本家屋の良さを取り入れ、現代の暮らしに寄り添う。見た目やコスト、暮らしやすさにも配慮した日本の住まい
日本家屋の良さを取り入れ、現代の暮らしに寄り添う。見た目やコスト、暮らしやすさにも配慮した日本の住まい
今回ご紹介するのは、昔ながらの日本家屋やメーカー住宅が立ち並ぶ、現代の日本らしいとも言える住宅街の中に建てられた、5人家族が暮らす新築戸建。昔ながらの日本家屋の良さを取り入れつつ、いまの暮らしに自然と溶け込むように整えられたニュートラルな日本の住まいがここにはありました。
「陽」のキッチンと「静」の玄関。施主施工で叶えた、二面性のある住まい。
「陽」のキッチンと「静」の玄関。施主施工で叶えた、二面性のある住まい。
温かなゴールデンイエローに包まれたリビングと、大谷石を使ったクールな玄関。ギャップのある2つの顔が共存する72㎡のマンションリノベーション。誰かの真似ではなく「自分たちの色」で彩られた自由な発想が詰め込まれた住まいをご紹介します。