ひとり暮らしなら、寝るところを個室にしないのもアリですよね。そんな発想から、寝室をつくらず、LDKで就寝するスタイルの住まいをつくったお施主様。

寝食一体の生活の場であるLDKは、物が少なくとてもすっきり! 寝る時だけマットレスを敷いており、普段は19帖弱ある広々した空間で、のびのびヨガをしたりストレッチを行なっているそう。

そんなLDKを可能にしているのは、個室をつくらない代わりに設けた、3つのスペースたち。ひとつずつ見ていきましょう。

ひとつめは、玄関を入ると広がる長い土間空間。ここには、お施主様の相棒であるクロスバイクとロードバイクが鎮座。広さにゆとりがあって、メンテナンス作業もしやすいのがいいですね。窓辺には『アイアンハンガーパイプ』が設置されており、自転車まわりのグッズを掛けて収納できるようになっていました。

モルタル床とコンクリート躯体現しの壁天井で構成された空間はガレージ感があり、そんな雰囲気に、露出配管・『工業系レセップ』・『アメリカンスイッチ』の組み合わせがよく似合っています。

ふたつめの空間は、ウォークスルークローゼット。土間から廊下に入って、右手のグレーの引き戸の先がサニタリー、左手の白い引き戸の中がクローゼットになっています。

クローゼットは約4帖。LDKからも出入りできるようになっており、就寝時に使うマットレスも日中はここに収納。服だけでなく、時々しか使わない靴や書類や本など、あらゆるものをたっぷり収納できるから、リビングに物が溢れません。バッグを掛けるフックには、『インダストリアルフック』が使われていました。

そして、3つ目の空間はキッチン横に設けた約2帖のパントリー。キッチンと廊下の両方から出入りができ、買い物帰りの荷物の片付けもスムーズです。

お施主様は壁の一面にマグネット対応のパンチングボードを貼ってアレンジしていました。確認や対応が必要な書類を貼って置くことができるのがいいですね。LDKからは死角になるので、ペタペタ貼ってもLDKの美観を損ねません。

そうして実現した、開放的なLDK。冷蔵庫は壁で囲み、キッチンも作業面が腰壁で隠れるようにして、お気に入りの器や調理器具を飾った棚が主役になるようにしています。

キッチン上には薄さが特徴の『フラットレンジフード』を取り入れて、壁一面に広がる棚の景色を遮らないようにしています。

壁上部の棚は、棒状の棚受けを使っているのもポイントで、棚板を軽やかに見せつつ、異なるサイズの四角を組み合わせたパターンが印象的なタイル壁が、よく映えるようにしています。棚板の下のキッチンツールバーや、ニッチ収納のマガジンラックには『ハンガーバー』が使われていました。

お施主様は、この家に暮らし始めて、栄養バランスを考えたごはんづくりをするようになったそう。「キッチンに立っている時間が楽しい」と話します。

「どこで寝転がっても気持ちがいい」と、お施主様お気に入りの床は、アカシアの無垢フローリング。赤身と白太のコントラストが強く、木らしい主張があるアカシアをヘリンボーン貼りした床が、家具の少ない空間に華やかさと親密感をプラスしています。

バルコニーは東向きで、朝日が綺麗に差し込むのだそう。爽やかな朝の光を感じて始まる1日は、気持ちが良いでしょうね。

外に面した窓には、今回のリノベーションで新たに内窓を取り付けました。夏の暑さ、冬の寒さ、そして街の喧騒も遮ってくれるので、家の中はとても静かで快適だそう。

駅からの近さと管理状態の良さが気に入って購入を決めたというこのマンションは、築50年を超えていましたが、今回のリノベーションで内窓を設置して窓を断熱化するだけでなく、一度スケルトンにして給排水の配管や電気配線も新しくしました。

「外に出かけるよりも、家にいる時間を増やしたくなった」と話すお施主様。目覚めたら、朝日を浴びながらヨガをして、じっくり時間を掛けながらご飯を作って、「今日はどの器に盛り付けようか」と器選びを楽しんで。夜は、間接照明の明かりの下で、ゆっくり読書やストレッチ。そんな、充実した“わたし時間”を過ごすお施主様の姿が頭に浮かんできました。

自分のライフスタイルに合わせた間取りと、安心と快適を支える性能。両方あってこそ実現できた“私らしい暮らし”がそこにありました。

株式会社拓匠開発
千葉市中央区弁天2-20-20
https://takusho.co.jp/
テキスト:サトウ

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