お子さんの誕生をきっかけに、マイホームづくりをしたお施主さまご夫婦。当初は「新築を買う」か「中古を買う」の2択で考えていましたが、ゼロリノベのリノベーションセミナーで、”部屋やドアは必要になったら後から追加すればいい”という考え方に触れたことが、「中古マンションをリノベーション」という方法を選ぶきっかけになったそう。

マンションの面積は66.89m²。限られた面積の中で、今後の子どもの成長や家族構成の変化といった“未知数”に、どこまで備えておくのか。設計士との打ち合わせを重ねてたどり着いたのは、部屋数のある間取りではなく、将来の変化を受け止められる間取りでした。

かつて3LDKの間取りだった住戸は、フルリノベーションで2LDK+ウォークスルークローゼットに刷新。2つの個室は、現在は主寝室と、リモートワークのスペースとして使っています。

“将来への備え”のポイントは、リビングの一角に設けたフリースペース。お子さんが大きくなった時や、きょうだいが生まれた場合は、壁を建てたり扉を付けて部屋にすることができるようになっています。

フリースペースは現在、お子さんの遊び場として活躍中。

LDKと一体になった空間ですが、“ここは子どものコーナー”と区切りやすい場所になっているので、食事をする場所や大人がくつろぐ場所と棲み分けしやすいことも、小さなお子さんのいる家づくりの参考になりそうです。

その奥には、フリースペースと主寝室の2方向から出入りできる、ウォークスルークローゼットがあります。

ここはファミリークローゼットとして、家族みんなの衣服を収納。小さなお子さんは着替えの頻度が高いものですが、LDK直結のフリースペースから出入りができるので、とても重宝しているそう。

壁掛けテレビの配線や周辺機器もクローゼット側に集約することで、テレビ周りもすっきり。この納まりも、施主夫婦のお気に入りポイントです。

ウォークスルークローゼットを介して家の中を回遊できる間取りは、お子さんがおもちゃの車でぐるぐる走り回るサーキットにもなっています。

ウォークスルークローゼットを出ると、正面にあるのはオープンにした洗面スペース。玄関とLDKを繋ぐ動線上にあり、お出かけから帰っての手洗いも、遊びやごはんで手が汚れた時もすぐに使える、アクセス性の良い洗面です。

タオル掛けはサイズオーダーできる『オーダーマルチバー』を、最長サイズの1200mmでオーダー。タオルを複数枚掛けても余裕のサイズです。

トイレは洗面の正面に配置することで、トイレ内の手洗い器をなくし、洗面で手洗いできるようにしました。

トイレットペーパーホルダーは、『インセットホルダー』のダブルを採用。家にいる時間が長い在宅ワーク&小さなお子さんのいる家庭では、ペーパー切れのタイミングや補充の手間を減らせるのも、何気に助かるポイントです。

リノベーション前は独立型だったキッチンは、「部屋を見渡せるキッチンにしたい」という希望から、シンク側を対面にしたⅡ型キッチンにしました。

シンクとコンロが並んだI型キッチンを対面にすると、幅が大きくなったり、作業面が確保しにくくなってしまいますが、Ⅱ型は作業面や収納量を確保しつつ対面も叶えやすいレイアウト。コンロ側は壁付けキッチンにしたので、レンジフードが見晴らしを遮ることもありません。

当初はパントリーをつくることを希望していたそうですが、家の面積的に厳しかったため、キッチン自体の収納量を増やす方向でキッチンを計画。開き戸や引き戸など、キャビネットを選んでキッチンがつくれる『ユニキッチンシステム』を採用して、幅1.8mのシンク付きキッチンと、幅3.3mのコンロ付きキッチンをつくりました。

コンロは料理をしっかり楽しめる『プラスドゥ』の3口をセレクト。レンジフードは、バイブレーション仕上げのステンレス天板に合わせて、『フラットレンジフード』のステンレス バイブレーションを選びました。

水栓には『浄水器付き切替混合栓』を採用し、ウォーターサーバーやペットボトルの水を置かずに済む環境に。さらに『ビルトイン食洗機』も導入して、対面式のシンクまわりをすっきりと保ちやすくしています。

シンク側キッチンの奥行きは約900mmあり、前面には扉付き収納を取り付けました。『ユニキッチンシステム』は面材に使用している高圧メラミンの品番を開示しているのも特徴で、扉付き収納部分は、それを活かして同じ品番の高圧メラミンで造作。

把手のない扉や控えめな存在感の『アングル把手』で、ボリュームがありながらも圧迫感のないキッチンに仕立てています。

実は、キッチン横に置いたフリッツ・ハンセンの「スーパー円テーブル」も、スペースを有効活用するためのアイデア。正円よりも天板が広く使える、正方形と正円のいいとこ取りをした形をしており、設計士からの提案で採用したそう。

白とグレーを基調に、フレンチヘリンボーンのフローリングで華やかさを添えた内装は、ご夫婦が結婚式を上た式場の内装をイメージしたのだそう。

そこへアクセントとして取り入れたのが、コンクリート躯体現しの壁や天井。既存内装を剥がして出てきた躯体壁に残る墨出しやパテの跡を、リノベならではの“味わい”として活かしました。

キッチンの壁は、そんなコンクリート躯体現しの表情を楽しむべく、吊り戸棚はつけず、ステンレス製の飾り棚を添えるだけに。壁付け照明は『工業系レセップ』を取り入れて、インダストリーに仕上げました。

寝室とワークスペースも、壁の一部はコンクリート躯体現しにしています。

昼は妻のリモートワークの場所、夜は夫のゲーミングルームにもなるワークスペースは、将来子ども部屋に転用することも視野に入れています。「その時は、躯体現しの壁を好きな色に塗ってみるのも良いかな」と考えているそう。

希望していた対面キッチンは、家族とコミュニケーションを取りながら作業ができます。バルコニー側の窓辺をフリースペースとしてオープンにしたことで、開放的な眺めも叶いました。

“いつか”に備えるために、部屋を増やすのではなく、変化を受け止められる間取りを選んだご家族。備えることは、つくり込むことではなく、変えられる余地を残しておくこと。そんな考え方が、家族がのびのびと暮らしていける、見通しの良い住まいをつくっていました。

ゼロリノベ

ゼロリノベ

株式会社groove agentが運営するリノベーションサービス。「大人を自由にする住まい」をコンセプトに、家を買うことで自由になる「家のさがし方」「家のつくり方」を提案。
東京・神奈川・千葉・埼玉・大阪を中心に、資産性のある中古マンションの「物件さがし」から「リノベーションの設計・施工」までワンストップで提供しています。

テキスト:サトウ

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