自宅から車を走らせて1時間。古い倉庫兼住居を少しずつDIYで改装しています。

以前の記事でもお伝えしたように、自分が探していたのは、日常を切り離す別荘ではなく、家族との生活の延長線上にある場所でした。

「完璧」より「アドリブ」?古い倉庫兼住居を、1年かけて改装した秘密基地DIY。
「完璧」より「アドリブ」?古い倉庫兼住居を、1年かけて改装した秘密基地DIY。
toolboxスタッフ仙波が手に入れたのは、自宅から車で1時間、元・電気工具屋さんの古い倉庫兼住居。理想の床を求めて「朝鮮貼り」に挑んでは絶望し、タイルを貼る位置を間違えては「まあいいか」と笑い飛ばす。完璧を目指すのではなくアドリブで形にしていくDIYの記録をスタッフ本人が綴ります。

ふと思い立った時にすぐ行ける距離にあるこの物件。今回は、前回お見せしきれなかったエリアをご紹介していきます。

2階に上がると広がるのが、この物件のメインスペース。元倉庫の広さを活かしたLDKの様な場所です。この高い天井を見た瞬間「みんなで集まる場所はここだろうな」とイメージが湧きました。

テーブルは『ヒノキ卓』にステンレス製のキッチンパネルを載せてます。みんなで焼肉がしたいなと思って「脂がはねてもすぐに拭き取れるしいいかな」と試してみました。

最初はそのまま使ってたのですが、子供がぶつかったら危ないなと思う瞬間があって。端に保護用のモールを付けました。正直、見た目は少し……いや、だいぶダサくなっちゃったのですが致し方なし!

簡単に配置換えができるように、脚にはキャスターをつけてます。足元が土間だからこそ、傷つく心配もないし、スムーズに転がるので相性よしでした。

そしてここに最近加わった新しい照明が『大型集魚灯』の「サンマ球」です。倉庫というガランとした空間には、大きな照明を合わせたい。あとは「ちょっと変わった形の電球を使ってみたい」という好奇心からこれに決めました。

実際に使ってみると、夜の雰囲気が結構良くて。広がりのある暗闇にポッと光が浮かぶ感じ。明るくなりすぎなくて気に入ってます。

そしてこちらは、元々あったシステム洗面台を壊して『スクールシンク』に付け替えました。本来は洗面用として販売してるものですが、ここではミニキッチンとしても使っています。

左右にデッキが付いてるタイプを選んだので、洗った食器を仮置きできたりと、想像以上に便利でした。

振り返ってみると、こちらはソファでくつろぐスペース。最近、天吊りでプロジェクター置き場をつくったのでYouTubeやNetflixが大画面で見放題です。(外が明るいと見えにくいので、夜限定のお楽しみですが)

また、大きな窓辺には、仕事やちょっとした作業もできるデスクスペースをつくってみました。

窓辺にカウンターをつくろうと思った時に、どうしても「脚があるのは邪魔だな〜」と思っていました。というのもここは床がコンクリート。直に水を流して掃除することもあって、足元はできるだけスッキリさせておきたかったんです。

ふと、吊ったらどうにかなりそうと思いついて、元々は押入れの棚板だった板でシミュレーション。意外と強度も問題なさそうだなと。

そこで、ピクチャーレールのワイヤーを使って吊ってみたら、施工も楽だし、長さ調整も自由自在。見た目も超シンプルで、理想通りの仕上がりになりました。

もちろんワイヤーで吊ってるだけでなく、窓枠でも天板の一部を支えてます。

天板だけ浮かんでるような見た目は、窓の外の景色も邪魔しない。いつも筑波山を眺めながら仕事してます。

窓辺につくったカウンターの居心地の良さに、すっかり味を占めてしまった自分。もう一箇所同じ構造でカウンターをつくりました。その部屋があるのは廊下の先。元々休憩室として使われていたであろう小部屋です。

元の床の上から『イージーロックフローリング』を敷きました。足元が揃って一体感が生まれた気も。視線の先にある『CNCオーダー家具』は作業台として機能。

この物件で一番日当たりが良く、環境に恵まれているこの部屋。天板にはタイルを貼ってみました。ズシリと重くなりましたが……今のところ、この重さも問題なさそうです。

選んだのは、ざらりとした質感の「外」を感じるタイル。

「とりあえず目地なしでもいいか」と、ボンドで貼ったまま使っています。

この部屋の照明には『アルミニウムライト』を選びました。少し凝ったレリーフ柄の天井だったのですが、無機質なアルミの質感との組み合わせも、意外と悪くなかった。

今はゲストや家族が来た時の寝室として使っていますが、今後どうやって進化させていくか、計画しているところです。

ついでに、家ではないんですが車の内装DIYもしていまして。最後にその様子をご紹介できたらと思います。

日産バネットをベースに、ポップアップルーフを付け、内装をキャンピングカー仕様にした車両です。

ドアを開くとこんな感じ。見て分かる通り、toolboxアイテムをこれでもかと詰め込んだ仕様になっています(笑)。

元の内装材のツルツル・テカテカした感じが、どうしても馴染めなくて……。とにかく質感を変えたくて最初は『アイアン塗料』で塗り潰してしまおうと考えました。

「アイアン塗料」のダークブルーを塗りました。水タンクを収める扉には『T番把手』を。

塗ったのは良かったのですが、、元々の素材は防汚・防水のために特殊なコーティングがされていたようで、防汚性が強すぎて塗装がペリペリと剥がれてきてしまい……急遽上から『クラシックリブパネル』を貼って隠す作戦に変更。

そんな経緯で、リブ材の隙間からアイアン塗料が覗くなんとも不思議な内装が完成したのでした。

コンロ台は、天板に『水彩タイル』を貼って仕上げました。そこに転がっているあれは……『金平糖真鍮つまみ』です。

なぜこんなところに?と思われるかもしれませんが、実はカセットコンロを固定する際、間違った位置に穴を開けてしまいまして……。

特に意味はなかったんですが、穴も隠れるし、可愛らしいから付けてみようかなと。つまみという機能はありませんが、飾りとして愛でてます。

簡単に折りたためる『メカニカル棚受け』は愛車DIYには無くてはならない存在。棚板は近所の製材屋さんで買ったラワン材の端を、トリマーで加工したものを載せてます。

天井は『ウッドシーリング』を貼って。『オーダーマルチバー』をハンガーラック代わりにしてみました。

全て元々の内装の上からボンドと両面テープで貼って、表面の質感だけを変えてみました。

床に貼った『パーケットフローリング』の余りで折りたたみ式のミニテーブルも自作。家族や友人とキャンプにいった際に宴会場スペースを手軽にエクステンションできます。

この車の改装は、一週間の正月休みを全て捧げて一気にやり切りました!大変だったけど一気にやり切れたのはよかったです。

改装当初は一緒にキャンプについてきてくれた娘たちも、今や中学生。部活で忙しく休日を一緒に過ごすことはめっきり減りました。ちょっと寂しいけれど、これも家族の自然な成長ですね。

家族でのキャンプをはじめ、愛犬との車中泊、会社の後輩とのフジロック。たくさんの思い出を乗せて走るこの車も、走行距離はもうすぐ30万kmの大台を迎えます。

この倉庫を手に入れてからの暮らしで実感しているのは、「家族の時間」と「個人の時間」を、ごく自然に使い分けられる心地よさです。

家族だからといって、常にひとつの場所に固まって過ごす必要はない。休日もそれぞれが好きな場所で自由に過ごす。そんな個を尊重し合える距離感ができてから、家族の関係はより良くなった気がしています。

オンとオフでもなく、「家族と個人」が、無理なく共存できる場所。家も車も完成がゴールではありません。家族の形が変わっていくように、これからも手を動かしながら、私たちの「生活の延長」を耕し続けていこうと思います。

玄関には『角型ダイヤルポスト』と、toolboxスタッフに3Dプリンタでつくってもらった表札を使っています。

テキスト:仙波、岩崎

関連する事例記事

平日の夜を「ただ寝るだけ」で終わらせない。北欧ヴィンテージ家具が似合う、陰影を楽しむ住まい
平日の夜を「ただ寝るだけ」で終わらせない。北欧ヴィンテージ家具が似合う、陰影を楽しむ住まい
家で過ごす時間の多くが“夜”という人は、多いのではないでしょうか。クタクタになって帰宅して、ご飯を作って洗濯ものを片付け、子どもを寝かしつけて、ベッドでスマホを見るのがささやかな休息……。そんな「平日の夜」も豊かな時間にするために、光や素材使いにこだわったリノベーション空間をご紹介します。
工期2日で内装をインストール!「原状回復必須」の条件をクリアしたオフィス改装
工期2日で内装をインストール!「原状回復必須」の条件をクリアしたオフィス改装
大きく内装を変更するのではなく、部分的に機能をインストールすることで、原状回復の誓約をクリア。ツールボックス工事班が設計施工をしたオフィス改装事例を紹介します。
豪雨でも猛暑でも、住宅密集地でも諦めない!「外に開く」に挑んだ建築家の自邸
豪雨でも猛暑でも、住宅密集地でも諦めない!「外に開く」に挑んだ建築家の自邸
アウトドア好きな建築家が自邸を建てたのは、住宅密集地の路地の奥。掲げた家づくりのテーマは「外を諦めない」。周囲を家々に囲まれていても、ゲリラ豪雨や猛暑の日でも、「外」を身近に感じて暮らしたい! そんな思いから生まれた、内と外が緩やかにつながる住まいです。
ホテルライクに暮らす。モノトーンに木の彩りを添えた、素材のコントラストが映える住まい
ホテルライクに暮らす。モノトーンに木の彩りを添えた、素材のコントラストが映える住まい
「ホテルライク」と「家事ラク」は両立できる? 街中にある61㎡のコンパクトマンションを、ホワイト×グレー×ブラックを基調にリノベーション。回遊性のある家事動線で、ホテルのような居心地を無理なく保てる住まいを実現した事例です。