お子さんの就職をきっかけに、子育てがひと段落したご夫婦。二人きりで過ごす時間が増えていく中で、これまでの住まいがこれからのライフスタイルにふさわしいか、改めて向き合うことになりました。
家族三人の思い出が詰まった80㎡という空間を、これからの二人の生活にちょうど良い形へ。
ただ広さを持て余すのではなく、これからの暮らしのリズムに合わせて、空間の「使い方」を再構築していくことを目指しました。
計画の起点になったのはキッチンでした。
以前は壁に囲まれ、一人きりで料理をしていたキッチン。そんな閉鎖的な空間を、まず壁を取り払い、オープンに開放して暮らしの中心に据えました。
リビングダイニングとひと続きになったキッチンは、明るく広さも感じられます。
朝は、それぞれが自分のペースで朝食の準備をする場所に。夜は、家族が肩を並べて料理を楽しむ場所に。
篭って料理をしていた場所が、コミュニケーションの中心になりました。
キッチン周りには、生活に必要なものだけを収めるオープン収納を集中させました。日々の動きを想像しながら、「手の届く場所」に必要なものだけが揃うように整えました。
間取りで最も大きな変化は、ベッドスペースをリビング側に移動したこと。
それまで奥に置かれていた寝室を、リビング側に「半オープン」なかたちで計画しました。
完全に閉じた個室ではなく、かといって丸見えでもない。緩やかな気配でつながる、ちょうどいい二人の距離感を感じられます。
寝室の移動によって、起きてから眠るまでの動線がコンパクトになりました。
起きがけにキッチンで朝ごはんを食べたり、寝る前にはソファでくつろぎ、そのままベッドへ。
また、洗面室と脱衣室は一体化し、キッチンからもアクセスできるように回遊性を持たせました。洗濯や掃除といった家事動線もスムーズになるよう、要素を集約。
洗面台はオープンな収納をメインにして圧迫感を与えないようなデザインにしました。
暮らしの機能をLDK側へぎゅっとまとめたことで、反対側にはゆとりあるストレージ空間が確保できました。
家具を間仕切りに活用することを想定して、あえて壁を設けずフレキシブルな空間に。オフシーズンの道具や思い出の品々など、日常では出番の少ないものをまとめて収納できます
リフォームを終えた80㎡の空間は、物理的な広さは変わっていませんが、以前より広く見えます。趣味や生活を彩るものだけをオープン収納に、余計なものは視界に入らない場所へ。そうして整理したことで空間が伸びやかに感じられるのです。
二人暮らしを見据えて思い切って空間を分けたアフターリフォーム。二人でも80㎡を持て余さないちょうど良いスケール感になりました。
お二人が今後どのような暮らしをしていくのか楽しみです。
現場からは以上です。
ツールボックス工事班|TBK
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