今回の事例は、利便性の良いファミリー向けマンションが舞台。以前の間取りは3DKで、壁が光を遮るため、日中でも照明が欠かせない空間でした。そこで、3DKの間取りを解体し、広々としたワンルームへ一新。

before 壁で仕切られ日中でも暗かった室内

after 採光がとれ開放的な空間に

壁や仕切りを取り払うことで、住まい手自身がライフスタイルや気分に合わせて家具や小物をレイアウトし、暮らしを自由にデザインできるようになりました。

天井や壁、梁は躯体の状態まで解体し、荒々しい表情をあえて活かしながら表面を白く塗装。素材感が引き立つ一方で、冷たく暗い「無骨すぎる」印象が和らぎ、ほんのり上品さが漂う空間に仕上がっています。

ダイニングキッチンから一段下がったリビングスペースは、フローリング仕上げに。ホワイトのニュートラルな仕上げから、素材感が感じられるフローリングにすることで、「ここからがくつろぐ場」という意識が生まれ、ワンルームの中で自然な切り替えが生まれています。

オリジナルで造作されたキッチンは、天板にメラミン、側面にポリ合板を使用。少しグレイッシュに仕上げることで、落ち着いた雰囲気が生まれています。

背面には、構造用として使われる針葉樹合板で製作した間仕切り家具を用意。あえて棚などは設けず、シンプルなデザインにすることで、お気に入りの食器棚を置いたり、写真のようにワイヤーラックを取り入れたりと、自由にアレンジできるようにしてあります。

白い背景に溶け込む『フラットレンジフード』

目立たないようダクトも白を採用。潜ませた分、壁の表情が活きています。

玄関側には、靴や趣味の道具などを収納できる棚板が取り付けられています。土間を広くとることで、自転車などを置くスペースも確保。

洗面やトイレは、取り付けるパーツや照明にもホワイトのアイテムを採用し、色を極力抑えた清潔感を感じさせる仕上がりに。どんなアイテムとも相性が良く、住まい手の個性を引き立てるベースとしても最適です。

躯体現しや構造用合板など、ラフさを感じる仕上げや素材を空間のアクセントに取り入れながら、住み手のアイデア次第で空間づくりを愉しめる柔軟さを合わせ持った住まい。シンプルでありながら素材感が漂う、魅力的な空間となっています。

ハウジングネットワン

広島を拠点に、土地・物件探しからリノベーション、注文住宅のご提案まで、住宅に関する幅広いサービスを提供しています。
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