山本家はご夫婦、小学生のお子さんの3人家族。親戚がtoolboxで改装したことがあり、「とりあえずtoolboxに話を聞いてみよう」そんな楽な気持ちからショールームに訪れてくださり、パッケージリノベーションASSYを知ります。

山本さんの家づくりの希望は、ベースが決まっていてプラス自分たちのやりたいことを加えることができること。ASSYはtoolboxの商品をベースにあらかじめ内装が決まっており、オプションも用意されていることから希望に合致したそう。

ASSYでの家づくりがはじまり、採寸や配管周りの状況を調べる現地調査の日。ご主人にとっては懐かしい家の中で、ご主人のセリフが印象に残っています。

「夏は、こことあそこの窓を開ければ良い感じに風が抜けるんです」

小さい頃の記憶から教えてくださったのはその家の良いところ。間取りを大きく変えてしまうと風の通り抜けも変わりそう。ASSYはフルスケルトンという内装と設備全てを解体して行う改装で、新しい部屋の間取りは自由なのですが、あえて間取りは大きく変えないことにしました。

そもそも、この家にはご主人の思い出や、幼き自分を知ってくれている顔馴染みがいて、近所付き合いも安心できる。新しく生活をする上で、恵まれた環境だなと考えていたそうです。くたびれた設備や内装を一新すれば気持ちよく住み継ぐことができる。良い部分を活かしながらのリノベーションという選択は自然な流れだったそう。

奥様お気に入りのキッチン。「次引っ越すなら、このキッチンごと持っていきたい」

リノベーションだけど躯体現しにしない

前の家の良い部分を本質的に引き継ぎながらリノベーションすることに決めた家づくり。仕上げについて強いこだわりはないけれど、当時toolboxに持たれていたイメージもあってか「躯体現し、コンクリートのグレー色ばっかりは嫌かな、天井も仕上げられた白くてちゃんとした部屋がいいな」と、ASSYでは少し珍しいオーダー。

というのもASSYは躯体、白塗装、ラワンと仕上げのキーマテリアルがあらかじめ決まっているパッケージリノベーション。ですが、その度合いといったものは住み手の好みと相談で調整できるのです。

私たちスタッフや打ち合わせを共にする施工パートナーが「ここの面なら・・」と壁や天井仕上げの見切り加減を提案することもあります。今回の家でも、当初は造作でちゃんと仕上げたいと思っていた天井も場所を選びながら一部躯体を白く塗り上げる塗装壁に挑戦しました。結果、今では無かったら物足りない要素になったそう。

廊下は壁と梁を躯体現しにして白塗装で仕上げました。

キーマテリアルのラワン材、この素材をどんどん好きになってくれているそう。

リノベーションされた家に“普通”の住み心地を

「リノベーションされた部屋」、と聞くと一般的に「オシャレに住む」「シンプルに住む」といったイメージが挙がってくるように思います。数多の素敵な事例を眺めていると、素敵なものに囲まれて住まないといけないんじゃないか、生活感が出るとまずいんじゃないか、そんな風に考えてしまう人もいるのではないでしょうか。割とイメージに縛られてしまいがちです。

ですが、ASSYなら、どんな家具や生活スタイルでも受けいれてくれる包容力がある、と私たちスタッフは自画自賛しています。

山本さんご家族の生活ものぞいてみると「これを置けばオシャレ」といった正解を当てにいくのではなく、自分に正直な“普通”加減で生活することが結果豊かな空間を作り出しているように思います。

ご主人の趣味であるレコード収集、趣味が家族共有のリビングルームにじわじわ染み出してくる“普通っぽさ”。

お子さんが描いた絵をペッと貼ったまま、の普段の感じ。

お子さんの好きなフィギュアがここかしこに並んでいる、きどらなさ。

「家族皆チェックするからカレンダーはトイレにあるべき!」という家族の独自ルール。

土間やフローリング、キッチンの汚れをゆっくり受け入れていく。

素材に合わせて次の小物を考えるのが、苦しくて楽しい

とはいえ、等身大の感覚で暮らせていることは自然体でいいなと思う反面、無秩序になったりと心配も増えます。奥様と話をしていると、なんでもいいわけではなさそうです。

ここまでは良くてここからはアウト?これは本当にここに置いていていいのか?もっと使いやすい場所があるんじゃないか?そんな自問自答を重ねるのは、悩ましくて、でも楽しいそう。

実際に、当初そこまで気に留めていなかったラワン材の味わいが気に入って、それに合わせて次なる小物を選んでいるんだとか。ラワン材はキッチンや棚板にも使われているASSYのメインマテリアル、いろいろな家具や小物をうまく受け止めます。

入居から2年以上経ち、ついに決めることができたのはカウンター上の『ガラスの吊り照明 クリア』。シェードはクリアか乳白かで悩み、元々持っていた透明のクリア電球を合わせますが、なんか違う。よく売っている電球ではしっくりこない。『フロストLED電球』を見つけたときはコレだ!と思ったそうです。

ASSY標準仕様の『木製システムキッチン』に特注でカウンターを追加することに。開放的なL型キッチンは、テレビも見える、お子さんの宿題もチェックできる、カウンター越しに作業もできる、最高のキッチンができたと喜んでくださっていました。

木製システムキッチンのシンク下スペースはMUJIの収納アイテムを取り入れて工夫しています。

テレビ台、ソファーは以前の家で使っていたもの。入居当初は買い替えを検討されていましたが、そう簡単には決められないなぁとそのまま愛用しています。

取材を終えて

取材前、「生活感あふれる様子なんですが大丈夫でしょうか?」と気にされていた様子でしたが、むしろ、「リノベーションされた部屋はこうあるべき」といったイメージに囚われることなく、気取らず等身大で暮らせる部屋としてASSYを受け入れていただき、とても嬉しい気持ちになりました。

パパのレコードからお気に入りのレコードを選んで、私たちに聞かせてくれようとする息子さん。ご主人のお母様が作ってくれたドライフラワーをシェードに巻き付けて取り入れている奥様。

この家自体も、良いところを活かしながらご主人が引き継いだ家ですが、その家庭ならではの趣味までもがスッと継承されている場になっていて、とても幸せな気持ちになりました。

 

ASSYでリノベーションした他の家についてもコラムで紹介しています。是非のぞいてみてください。

ASSYの仕様や詳細をご覧になりたい方はASSYの特設ページや、カタログをご覧ください。カタログは無料で請求が可能です。

フルリノベーションではなく、部分的にASSYを取り入れたいというご相談も受けつけております。部分リフォームを検討している方もお問い合わせください。

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テキスト:豊田