お客様が暮らすのは、築44年のマンション。元の間取りからほとんど変えていないそうですが、床や扉はお手持ちの家具に合うよう、すべて無垢材に取り替えたのだそう。白い壁に木の質感が映えた、ほっこり柔らかな雰囲気に仕上がっています。
元々リビングに背を向ける形で取り付けられていたキッチンは、向きを90度回転させた上、形状をL字に変更。向きや形状を変えたことで、子供たちの様子を確認しながら料理ができるようになりました。
ステンレスの天板に、白いタイルをあわせたシンプルなキッチンには、自然素材の道具たちが飾るように並べて収納されています。仕舞われているものが全てシンデレラフィットしている、天板に置かれた木製の収納棚の美しい納まりに思わずうっとり。
元々ボードの裏に隠されていたという勾配の壁は、現しにすることで空間のアクセントにしたのだそう。
家族みんなの大量の洋服は、壁一面に取り付けたハンガーパイプに掛けて収納。上部に棚を設けたり、空いたスペースには衣装ケースを置いたり。デッドスペースのない見事な納まり。
カラフルなアイテムで彩られた子供たちの部屋。成長にあわせてレイアウトを変えられるよう、このお部屋は基本置くタイプの家具が使用されています。
「木×ホワイト」でつくられたシンプルな背景に、住まい手の好きが詰め込まれたかわいらしい住まい。無垢材同様、自然体のまま気持ち良い毎日が過ごせそうです。
(ヤマキ)
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