After:新装した床壁に和室の面影が混ざり合った居室。

Before:懐かしさのある和室メインのお部屋でした。

築40年以上が経過した賃貸マンション。もともとは、細かく仕切られた2DKの和室がメインの部屋でした。

新たな入居者さんを迎えるにあたって、イメージを一新した開放的な空間をご提案。趣ある和室の要素を残しながら、使い方の自由度が高いワンルームに改装しました。

キッチンと玄関の風景。キッチンタイルと玄関扉を近似色にして空間にまとまりをだしています。既存の吊り戸棚は壁と同色に白く塗装して活用しています。

キッチンは『木製ミニマルキッチン シナ』を採用。玄関扉の両脇にはシナ合板で収納を造作しています。キッチン幕板と収納と可動棚をシナ合板で合わせ、統一感のある空間に仕上げました。

シナの淡い色合いが、優しい雰囲気をまとっています。

ステンレスの天板ともマッチするタイルの色合い。タイルとステンレスの関係性を意識しながら、目地はライトグレーを選択しました。

キッチンのライニングには古窯70角タイル』のタイルを貼りました。シナの白っぽい色に対してブルーが爽やかなアクセントになっています。

レトロな水切り金物は元々使われていたもの。

キッチンの手元灯には鋼製配管で設置した『工業系レセップ ソケットフラット』。ホワイトの『アメリカンスイッチ』プレートを直下に配置し、金属の硬さにやわらかさを加えています。

窓から柔らかい光が差し込むキッチン。キッチン壁面は『塗装のキッチンパネル』で仕上げています。

壁や吊り戸棚の色に合わせた『フラットレンジフード』は存在感が軽やかで空間を邪魔しないデザインのため、キッチンやタイルの存在を際立たせてくれています。

洗面もキッチンと同じく、鋼製配管を使用して照明器具とスイッチを設置。

洗面空間はシナ合板を天板に使用し、スイッチなどもキッチンと合わせることによってキッチンとの繋がりを感じさせる仕上がりとしました。ステンレスの『ハンガーバー 』をタオル掛けとして天板下に取り付けて使い勝手にも配慮しています。

左:既存の襖を活用した建具。右:柱部分には建具枠が取りついていた痕跡が残っています。

押入れだった部分は残してそのまま収納として活用。襖は表層をシナ合板に貼り替え、キッチンや洗面などと調和する建具となりました。

柱の解体跡を表したり、襖に面材を貼って再利用したりと、元の部屋の痕跡を残しながら活用することで新しい空間に少しの懐かしさを加えてくれています。昭和、平成から令和と、長く使われてきた部分を残しておくことで、新しいのにどこか落ち着きのある空間になりました。

 

開放的な間取りで、新しさと懐かしさの入り混じった空間はゆったりと暮らせる部屋になったのではないでしょうか。

TBK
オーダーメイドリフォーム
自分好みの空間を、専属スタッフと一緒に実現するフルオーダーリフォーム
対応地域
東京23区および近郊

ツールボックス工事班|TBK

toolboxの設計施工チーム。

住宅のリフォーム・リノベーションを専門に、オフィスや賃貸案件も手がけています。
ご予算や目的に応じ、既存や素材をうまく活かしたご提案が特徴です。

 

オーダーメイドリフォームのご相談はこちら→TBKに相談する
リフォーム相談会定期的に開催中 詳細はこちら→コラムを読む

※毎週水曜日の13時から15時まで、東京・目白ショールームに施工チームがいます。工事に関するご相談も承っておりますので、この時間もご活用ください。

紹介している商品

担当:矢板

関連する事例記事

新築建売から一転。新婚夫婦が選んだのは、実家である古い長屋のリノベーション
新築建売から一転。新婚夫婦が選んだのは、実家である古い長屋のリノベーション
結婚を機に「家をどうするか」を考えはじめたご夫婦。最初は新築の建売住宅をいくつか見て回ったものの、「これだ」と思える家には出会えず……。そこで思い切って、ご主人がこれまで暮らしていた長屋テラスハウスをリノベーションして、自分たちらしい暮らしをつくることにしました。
「これがほしい」を選ぶだけ。WEBでつくる“自分仕様”の規格住宅
「これがほしい」を選ぶだけ。WEBでつくる“自分仕様”の規格住宅
「家づくりの楽しさを、もっと気軽に感じてほしい」そんな思いから岡山の住宅メーカー「ライフデザイン・カバヤ」と一緒に企画した、WEB上でシミュレーションできるセミオーダー型の規格住宅。その仕組みを使ってマイホームを建てられた、ご家族の暮らしをご紹介します。
60㎡に家族4人。「廊下のない間取り」で、家族の時間も、ひとりの時間も
60㎡に家族4人。「廊下のない間取り」で、家族の時間も、ひとりの時間も
ご夫婦と子供2人のご家族が新たな住まいに選んだのは60㎡の中古マンション。決して広いとは言えない空間を、フロアを無駄なく使う間取りの工夫で、家族それぞれの居場所をしっかりと確保しました。
運命を感じたのは「解体予定」の一戸建て。施主の熱意が叶えた、昭和レトロ×アメリカンヴィンテージな住まい
運命を感じたのは「解体予定」の一戸建て。施主の熱意が叶えた、昭和レトロ×アメリカンヴィンテージな住まい
「この家を壊さず、リノベーションさせてください」。解体を固持する売主に、この家への強い想いを丁寧に伝えて交渉。惚れ込んだ空間を活かしながら、思い描いていた暮らしを叶えたご家族の、家づくり物語をご紹介します。