toolboxアイテムを取り入れた空間づくりの実例インタビュー。

空間づくりの際、お施主さん自身がフローリングやキッチンなどの素材やパーツを選ぶことはあると思うんですが、こちらのお宅は何と、間取りも施主自身がプランニング。toolboxのコンセプトである「自分の空間を自分で編集する」をまさに体現した事例なんです。

素材選びも間取りのプランニングも自分たちで

吉川和志(よしかわかずし)さんと未来(みらい)さんご夫妻は、結婚を機に東京・杉並区にある築43年のマンションを購入してリノベーション。実は和志さんは、今回が2度めの空間づくり。1度めは独身時代、toolboxのグループサイト「東京R不動産」で見つけた中古マンションを購入して、リノベーションしました。

「昔から東京R不動産のファンで、リノベーションに憧れていたんです。狭くて間取りの考えようがなかったこともあって、toolboxで好きな素材を選んで、リノベーションしました。その過程がすごく楽しかったんです。今回も自分たちで素材を選んで空間づくりしたいと思い、toolboxさんに協力してもらいました」(和志さん)

今回、吉川さんご夫妻は間取りづくりにも挑戦!上の図は、プランニング途中の案。グラフィックデザイナーである未来さんがお仕事で使うソフトを使って作成しました。すごい!

「費用を抑える目的もあり、toolboxさんにはなるべく施工してもらうだけという形にしたかったんです。プランをtoolboxさんに見せて、配管の位置の検討や現実的な寸法への落とし込みをやってもらい、工事費を確認しながらプランニングを進めていきました」(和志さん)

「自分仕様」な空間づくり 

LDKの床に使ったのは『ヴィンテージ加工フローリング』ナチュラル189。当初は、費用を抑えることを優先してより安いものを検討していたところ、toolboxのショールームでこちらのフローリングを気に入り、変更したのだそう。

「黒パテされた節の表情に一目惚れしたんです。費用がアップするので夫婦で揉めたんですが(笑)、広く面積を占める部分なので、気に入ったものにして良かったです」(未来さん)

リビングの一角に設けたワークスペースは、足元をすっきり見せたいという理由で、置き家具ではなくカウンターデスクに。天板は『フリーカット無垢材』ナラ(節・白太有)。パソコンを置いた際に作業しやすい奥行きを検討し、造作してもらいました。

「1度目のリノベでは時間がなくてDIYできなかったので、今回はやりたかった」(和志さん)と、グレーの壁は夫婦で塗装。こうして一面だけ仕上げを変えてみると、空間にメリハリが出ますね。

洗面室の長いカウンターも、ワークスペースと同じ商品をお使いいただきました。下には棚や椅子を置くスペースもあって便利そう!カウンター脚や小物を置いた台の部分は、『ラワンの洗面ミラー』と同じラワン合板。照明と『水彩タイル 』セラドンもグレー系でリンクしています。

かっこよく見せながらコストダウン

キッチンの壁には『レトロエイジタイル』オリーブ小口平をセレクト。シンプルなキッチンは、『オーダーキッチン天板』と『角パイプフレーム脚』を組み合わせて作ったものです。

「『角パイプフレーム脚』はメッキも塗装も施されていないので、キッチンには不向き。でも僕たちは、錆びてもかっこいいかなと思って。最初は扉や引き出しを付けることも考えましたが、作り込むほどお金がかかるので、必要になったら作ろうと考え方を変えました。結果的に、オープンなほうが使い勝手に合わせてアレンジしやすくて気に入っています」(和志さん)

コストのためにあきらめるのではなく、コストを意識しながらも自分たちにとってベストなことを考える。そんな吉川さんご夫妻のスタンスは、「自分の空間を自分で編集する」空間づくりだからこそのことのように思いました。

コストダウンテクニックはほかにも。床は、既存の床の上に新たな仕上げ材を貼る「増し貼り」にして費用を抑えました。壁も、既存の壁を白く塗装し直すだけにしています。

寝室のクローゼットドアは既存利用。もともとは別の位置にあったクローゼットを解体し、新たに作ったクローゼットの間口をこのドアに合わせて取り付けました。入口のドアは『オーダーフラッシュドア』ラワンで素材を揃えてコーディネート。

そしてこちら、ライティングレールに取り付けられているのはスポットライト…ではなく裸電球!使っているのは『ライティングレールプラグ』E26ソケット(BK)。全体を明るくするのが目的だったら、低コストなこの方法、オススメです。

真似したい!収納アイデア

さらに吉川邸で気になったのは、ちょっとしたことだけど使い勝手が断然変わる収納のアイデア。

ワークスペースに設けた『棚受け金物』鉄200とラワン合板で作ったオープン棚は、吉川さんご夫妻のアイデアで、棚板の奥行きを無印良品のファイルボックスに合わせたサイズに。

このファイルボックス、私も使ってるんですけど、これにちょうどいい奥行きの棚って既製品ではなかなかないんですよ…!住まい手自らデザインしているからこその気づきだなぁと思いました。

こちらも「これいい!」と思ったアイデア。キッチン正面の壁に段差をつくっておいて、スパイスなどを置けるようにしてるんです。

キッチンツールは『亜鉛メッキのマルチバー』亜鉛メッキ仕上 W700に吊るして収納。生活感が出がちなところも、背景となる素材や寄り添うパーツを厳選すると、見映えが変わりますね。

洗面室に設置していただいた『アイアンハンガーパイプ』コの字型-天井吊タイプ(ホワイト)は、タオルを掛けたり室内干しに使う以外に、「スチームアイロンをかけたいときにもちょうどいいんです!」と未来さん。なるほど!長いカウンター台はアイロンがけにも活躍しそうです。

ちなみにドアは『オーダーフラッシュドア』シナを白く塗装。

カーテンレールがちょっとした小物を置けるデザインになっているのも、いいなと思いました。

実は窓のサッシはもともとはシルバー色で、室内側だけ『アイアン塗料』のチャコールグレーで塗装しています。サッシの色も、空間の雰囲気をガラリと変える要素のひとつです。

「自分で考えて選ぶ」過程が心地よい暮らしにつながる

素材探しは主にインターネットで行ったという吉川さんご夫妻。気になる素材や参考にしたい事例の写真をPinterestにまとめ、夫婦で共有して素材を検討していったそう。

「建材のネットショップは詳細や買い方がわかりにくいものも多くて、その点、toolboxは記事でわかりやすく説明されているし、僕らのような素人も買いやすい。ショールームで実物が見れるのも良かったですね。商品の使用事例も、モデルルームみたいにかっこ良すぎる空間ではなくリアルな空間が多いので、イメージがしやすかったです。imageboxも参考になりました」(和志さん)

と、toolboxのコンテンツをフル活用して空間づくりに臨んでくださったとのこと!私たちtoolboxとしても理想的な使い方をしていただくことができ、とてもうれしいです。

「間取りづくりも素材選びも自分たちでやるのは、予算との折り合いをつけるのが大変でした。でも、その過程があったから、納得のいく空間をつくることができたんだと思います。喧嘩もしたけど、どう暮らしたいのかを夫婦でじっくり話し合えたことも、良かったですね」(和志さん)

ただ好きな素材を使うだけでなく、なぜそれがいいのかを自分たちでしっかり考えて選ぶ。そんなふうに住まい手自身が空間づくりに主体的に携わることが、住まいの満足度につながるのだなと、吉川さんご夫妻のお話を聞いて改めて思いました。

和志さん、未来さん、ありがとうございました。吉川さんご夫妻のような幸せな空間づくりをもっと世の中に増やすべく、頑張ります!

(撮影:渋谷)

  • 写真の「ラワンの洗面ミラー」は仕様変更前のものになります。現在販売しているものとはサイズが異なります。

ツールボックス工事班|TBK

toolboxの設計施工チーム。

住宅のリフォーム・リノベーションを専門に、オフィスや賃貸案件も手がけています。
ご予算や目的に応じ、既存や素材をうまく活かしたご提案が特徴です。

 

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テキスト:サトウ