キッチンから望む旧リビングスペース。飾り物が映えるよう、内装は敢えてトーンをおさえて。

「使用されなくなったご自宅のリビングを作業スペースとして活用したい」という戸建の内装工事のご相談。布に纏わるお仕事をされているため、ファブリックを置いたり飾ったり、来客には少しお茶を出せても良いですね、と一緒に妄想を進めていきました。

グレーと白がベースの明るいお部屋は、もともとLDKだったスペース。

キッチンとリビングを遮る壁は一部撤去をし、オープンなシナのカウンターを造作で設置。柔らかい布を扱う場所だからクールになり過ぎないように、棚やカウンターにはシナ材を用いました。

棚やカウンターはシナ材で統一。全体がクールになりすぎないよう、木の温かみを加えています。

キッチンの壁は、床のPタイルとトーンを合わせて『塗装のキッチンパネル マットグレー』を採用。どこまで貼るべきか毎度悩ましいキッチンパネルですが、今回はレンジフード下端にラインを合わせてみました。

棚やカウンターはシナ材で統一。全体がクールになりすぎないよう、木の温かみを加えています。

一見クールでシンプルな『ミニマルキッチン』『フラットレンジフード  ホワイト』ですが、木部や『棚受け金物 鉄』『モデストレセップ ブラック』といった素材感あるマテリアルと合わせることで、少し柔らかさを加えられたように思います。

素材同士の相性や、全体の中での存在感をケアしながら選定していきます。

リビングに目を向けると気になるのは、制作した布を掛けられるように窓上に設置した、スッと一文字を描くレールでしょう。黒い窓枠に寄り添うレールは『アイアンカーテンレール』を使って、展示什器のように見えるよう意識しました。

近くで見ると、鉄の素材フォルムに雰囲気があって、適度な緊張感があります。

ファブリックや家具が入って完成する空間が楽しみです。

キッチンも作業場も、完成したあとにどんな布が掛けられていくのか。実際に使われている様子も気になります。ぜひ、その後の空間の使われ方もレポートしていきたいと思いました。

現場からは以上です。

改装前の様子。築30年超えのとても“住宅らしい”内装でした。キッチンは壁の向こうに。

(担当:モリムラ)

ツールボックス工事班|TBK

toolboxの設計施工チーム。

住宅のリフォーム・リノベーションを専門に、オフィスや賃貸案件も手がけています。
ご予算や目的に応じ、既存や素材をうまく活かしたご提案が特徴です。

 

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※毎週水曜日の13時から15時まで、東京・目白ショールームに施工チームがいます。工事に関するご相談も承っておりますので、この時間もご活用ください。

  • 写真の「フラットレンジフード 壁付け型 W600 ホワイト」は仕様変更前のもので、現在販売しているものとは仕様が異なります。(仕様変更前:全艶塗装 → 仕様変更後:2分艶塗装)

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