もともとインテリアや建築がお好きだったという奥様。
そう聞くと、「さぞ、こだわり抜いた空間にされたのでは?」と思いきや、意外にも奥様が新しい住まいに求めたのは、「シンプルな空間」であることと「使い込むほどに味わい深くなっていく素材を取り入れること」の2つ。
好みは移り変わっていくものだから。いつまでも飽きが来ず、使い込むほどに愛着が増していく空間を望まれました。
柔らかな木の温もりとニュアンスカラーが調和し、落ち着いたトーンでまとめられたLDK 。スタイリング次第で様々な表情を楽しめるニュートラルな空間に仕上っています。
寝室はLDKの一角に配置し、天井いっぱいまで伸びた大きなガラス引き戸で仕切って。たっぷりと陽の光が差し込む、開放感に包まれた空間です。心地よい朝陽を浴びながら、爽やかな目覚めが迎えられそう…。
キッチンだけは、空間全体のアクセントとして、タイルやモルタルといった表情豊かな素材を採用し、少しだけインダストリアル寄りのデザインに。
お気に入りのアイテムをついつい並べて飾りたくなるニッチ収納。ブラックの背景によって、置かれたもののシルエットが浮かび上がり、ひとつひとつのアイテムの存在感がぐっと引き立てられます。
「ただの収納スペースではなく、アパレルショップのような雰囲気にしたい」というご要望を受け、入り口にはガラス扉を採用。さらに、ライトグレーの床材と白壁でベースを明るく整え、アクセントに木の壁を取り入れることで、温かさをプラス。広々とした気持ちのいいウォークインクローゼットが完成しました。
そんなウォークインクローゼットには、両手が洋服や荷物でふさがっていても腕で軽く押し引きするだけで開閉できる便利な『ワンタッチドアハンドル』を採用。
その脇には、ころんと丸い形状の『陶器のスイッチ』が、空間に愛らしいアクセントを添えています。
グレイッシュカラーでまとめられた洗面室。タイルの艶感や凹凸のあるパネルデザインの建具、ミラーの上部に取り付けられた『マリンデッキライト』から伸びるシェードの影が、空間に奥行きのある表情をもたらします。
好みのスタイルは時間とともに移り変わっていきますが、「朝陽とともに目覚めたい」とか「経年変化を感じられる素材がいい」など、変わらない暮らしの希望もたしかに存在します。
そういった譲れない自身や家族の希望を大切にしつつ、その時その時の暮らし方を反映させながら、変化を楽しむことができる、そんな素敵な住まいの事例でした。
ASTER |有限会社 中川正人商店
熊本を中心に活動するリノベーション専門店。
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