今回ご紹介するのは、工務店でプランナー業務を担当する20代男性の一人暮らしの住まい。
約40㎡のマンションを、自らプランを練り、リノベーションしました。

前職は人材コンサルタントという異業種からの転身で、住まいやインテリアの世界に関わるのは、この会社に入ってからが初めてのことだったそう。

学生時代に建築を専門的に学んでいたわけではないものの、もともと雑誌『POPEYE』の部屋特集が好きで、掲載されている部屋を研究しながら、家具の配置や色使い、照明のあしらいなどを自分なりにいろいろ試行錯誤しながら暮らしてきました。

今回のリノベーションには、そうして培ってきた経験や、行き着いた自分の好みが反映されてます。

10年前にリノベーションされた物件だったので、既存のキッチンでも使える状態でしたが、より“自分らしさ”を追求するためにデザインを刷新。

キッチンの配置は変えず、設備は天板一枚のシンプルなものに。照明はダウンライトから、空間にアクセントを加えてくれる存在感のある『工業系レセップ』を採用しています。

既存の構造柱をうまく活かしながら、カップボードやダイニングテーブルを造作で仕上げ、L字型キッチンのような一体感を演出。

白と木をベースに内装をまとめたことで、お気に入りのインテリアが映える空間に。食器や小物を並べるのも楽しくなる、ちょっと遊び心のあるキッチンになりました。

リビングはスッキリとした印象にまとめつつも、天井の躯体現しの梁をあえて見せることで、素材の存在感を活かした空間に。

荒々しいコンクリートの質感に合わせて、照明にはグレーの工業系レセップを選び、交差するもう一方の梁は、ラーチ合板で仕上げて。白い空間の中で、無機質なコンクリートとラフな合板の表情がアクセントになっています。

洗面とトイレはひとつの空間にまとめ、白を基調にした清潔感のある仕上がりに。洗面のタイルはリビングと同じものを使い、空間にゆるやかな統一感を出しています。

トイレの入り口はRのやわらかな曲線で、壁にはラーチ材を使用。そこに合わせて選んだのが、マスタードカラーが特徴的な『アームペーパーリフト』。照明は『メタルラウンジライト』の引掛シーリングタイプを使用し、雰囲気を変えたいときに気軽に交換できるように工夫しています。

単調になりやすいトイレに、照明とアクセサリーで個性を加えています。

他の部分でも、toolboxの照明や電球を空間の随所にお使いいただきました。

寝室には、『ハーフマット電球』を取り入れて。
壁にふんわりと光が当たり、板張りの天井にもやさしい明かりが広がって、空間全体が穏やかな雰囲気に。

廊下には、工業系レセップのフラットと『ミラーLED電球』を組み合わせて。
夜になると、ガラスボールの半分に加工されたミラー部分に光が反射して、まるで間接照明のような、落ち着いた雰囲気に。

リノベーションでこだわるのは楽しいけれど、長く暮らすことを考えると、「飽きのこない、拡張性のあるデザインを大切にしたい」。と話す、工務店スタッフさん。

最初から作り込みすぎず、暮らしの変化に合わせて少しずつアップデートしていける遊びを残しておく。そんな考え方が随所に感じられる、素敵な住まいでした。

fujitacaリノベーション(藤孝建設株式会社)

東京(杉並)のマンションリノベーション専門会社。「ちょっとオシャレで暮らしやすい」をテーマに、暮らす方々にとっての「ちょうどいいリノベーション」を目指した、少数精鋭のリノベーション会社です。日々、使い勝手の良い製品を研究し、デザインと暮らしやすさのバランスが取れたリノベーションを展開しています。

テキスト:小尾

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