最初は、新築の建売でお家を探されてたというご家族。しかし思った以上に値段が高く、それでいて床の色が好みじゃなかったりと、自分たちの知ってる選択肢の中で、なかなか納得のいく方法が見つからずにいたんだそう。

そんな時に、リノベーションで施工したモデルハウスの見学会に行き、リノベーションの自由度と可能性にワクワクし、自分たちの家も中古の戸建てを購入しリノベーションをしていくことを決意。

1Fは、家族みんなが気持ちよく過ごせて、暮らしが快適になるように家事動線を意識した間取り。
2Fは、子供部屋や寝室、書斎といったプライベートな空間を集約し、思い思いが心地よく過ごせる間取り。

どのスペースにも自分たちのこだわりを詰め込んで完成したお家の事例を紹介します。

玄関入って広がるのは、大きなLDK。このLDKからつながって、ランドリースペース、洗面、お風呂がぐるっと一周する間取りが特徴です。毎日の家事をできるだけスムーズに行えるように、「洗う干すしまう」が同じ空間でできるように希望されたそう。

リビングから開き戸を開けると、ランドリースペース、その隣に洗面スペース、洗濯機置き場、お風呂場と続き、リビングへと一周します。

ランドリースペースで、洗濯物を干し、そのまま棚に服をしまうことが可能。

キッチンスペースは、ミニマルな形をした『ステンレスフレームキッチン』を使用。パントリーの収納をモールテックスの造作台の下に設けることで、すっきりしたキッチンスペースの見た目を維持しつつ、調理で必要な道具をたっぷり仕舞えるように工夫されています。

引き出しをカスタマイズできる『ステンレスフレームキッチン』。今回は食洗機をプラスして、引き出し収納は無しの仕様。空いたスペースに好きなものをスタックできるように。

作業台に並べた料理をそのまま食卓のテーブルに。無駄のない動きとともに、家族で食卓を囲えるようにスペースもゆったりと。

快適に過ごせるリビングには、絶対に入れたかったというハンモック。
お母さんが夕飯を作ってる時間など、目が届くところで子供が遊んでいてくれると安心ですね。

こちらは2Fのこだわりの子供部屋。
建売では実現ができなかったであろう、造作ベッドです。

部屋の中心を緩やかに区切りながらも行き来できるようにし、空間を無駄にすることなく収納もたっぷりと確保されています。ご友人にも、どこで作ったの?と聞かれるそうで、子供たちも自分たちの隠れ家ができたように嬉しそうにここで過ごしてくれて満足してるそう。

予算という制限がある中で、リノベーションだからこそ得られた自分たちの暮らしに合わせた空間づくり。
お施主さんの理想が詰まった素敵なお家でした。

株式会社green建築工房

無垢や木の質感を感じる家づくりを得意とし、大阪・枚方を中心にリノベーション・注文住宅・店舗デザインを提案しているデザイン集団です。

テキスト:小尾

関連する事例記事

ミッドセンチュリーと下北沢カルチャーが交差する、“泊まれるリビング”
ミッドセンチュリーと下北沢カルチャーが交差する、“泊まれるリビング”
タイムレスなミッドセンチュリーデザインに、下北沢カルチャーをプラスした空間。ホテルとして快適に過ごせるのはもちろん、仲間と集まって暮らすように楽しめる工夫もいっぱい。家族だけのマイホームとはまた違う、“仲間と過ごす場所”の事例が届きました。
ガラスブロックに揺らぐ光と青空、勾配天井の小さな寝室。部屋の長所が光る“明かり”のつくり方
ガラスブロックに揺らぐ光と青空、勾配天井の小さな寝室。部屋の長所が光る“明かり”のつくり方
最上階角部屋・3面彩光で、ガラスブロックからも燦々と光が差し込む室内。そんな物件の持ち味を、間取りや仕切り方・素材選びの工夫によって活かしたマンションリノベーション。勾配天井のある寝室の照明計画など、夜の明かりのつくり方にも注目です。
新築建売から一転。新婚夫婦が選んだのは、実家である古い長屋のリノベーション
新築建売から一転。新婚夫婦が選んだのは、実家である古い長屋のリノベーション
結婚を機に「家をどうするか」を考えはじめたご夫婦。最初は新築の建売住宅をいくつか見て回ったものの、「これだ」と思える家には出会えず……。そこで思い切って、ご主人がこれまで暮らしていた長屋テラスハウスをリノベーションして、自分たちらしい暮らしをつくることにしました。
「これがほしい」を選ぶだけ。WEBでつくる“自分仕様”の規格住宅
「これがほしい」を選ぶだけ。WEBでつくる“自分仕様”の規格住宅
「家づくりの楽しさを、もっと気軽に感じてほしい」そんな思いから岡山の住宅メーカー「ライフデザイン・カバヤ」と一緒に企画した、WEB上でシミュレーションできるセミオーダー型の規格住宅。その仕組みを使ってマイホームを建てられた、ご家族の暮らしをご紹介します。