面積が88.29㎡ある千葉市内の中古マンションを購入して、フルリノベーションしたお施主様。一人暮らしで90㎡弱という広さは羨ましい限りですが、そんな物件と出会えたのは、新築よりも手頃な中古物件を選択したからと言えるでしょう。

以前から家を買うことを考えていたものの、SNSで気になっていたリノベーションサービスに問い合わせをした時は、「自分だったらどんなマンションが買えるのかな」という軽い気持ちだったと話すお施主様。

その後、担当者との会話や、おすすめされた中古マンションリノベーションの本を通じて、立地の良い物件を選びやすいことや間取りや内装は自由に変えられる点に惹かれ、中古マンションリノベーションでの住宅購入を選択。相談したリノベーション会社に、物件探しから依頼したそうです。

元々は4LDKの間取りだった空間は、フルリノベーションして、寝室、キッチン、リビングダイニングという、ゆったりとした間取りに変更しました。

約22帖あるリビングダイニングは、以前の間取りでは3つ部屋が並んでいたスペース。リビングの掃き出し窓からは海が見えるそうで、その眺めを想像するとより一層開放的に感じます。

リビングダイニングを彩るのは、無垢のホワイトオークのヘリンボーンフローリングと、「モールテックス」というモルタル系左官材。工場や倉庫を彷彿とさせるモルタルの質感と、ラグジュアリー感のあるヘリンボーンという組み合わせが、シックな空気感を醸し出しています。

モールテックスはキッチンカウンターと梁、窓辺の土間床にポイント使いして、その他の壁や天井は、光を柔らかく反射する織物調クロスと組み合わせ、ハードすぎない雰囲気にまとめているのもポイントです。

これだけの広い空間だと、どんな素材で床や壁天井を仕上げるかで悩みそうですが、お施主様も当初は「これ」という明確なイメージが持てなかったそう。担当者と対話を重ねながら、好きではないものを外していく消去法のやり方で、現在のテイストにたどり着いたと言います。

「フェミニンな空間は嫌で、真っ白な空間も好きじゃない。シンプルで綺麗だけどかっこいい、男性か女性どっちが住んでいるかわからないような部屋にしたいと思いました」

モールテックス仕上げのキッチンカウンターの向こうは、窓外の景色を眺められるように対面型にしたキッチン。オリジナル造作した作業台と『フラットレンジフード』、そして室内窓のブラックが、空間の引き締めに効いています。

キッチンの奥にあるサニタリールームも、洗面台にモールテックスを取り入れました。下部収納は木で造作して、クールすぎない、温かみも感じる空間にしています。

こちらはたっぷりのシューズクロークと広い土間を備えた玄関。グレーのドアの奥が寝室で、キッチン・リビングダイニングとは玄関を介して繋がる間取りにして、休む場所と活動する場所にメリハリを付けています。

10帖ほどの広さがある寝室。梁の下に仕込んだ間接照明が、ゆっくりくつろげる雰囲気をつくっています。こちらもリビングダイニング同様、壁はグレーの織物調クロス、梁はモールテックス仕上げ、床は同じ無垢のホワイトオークを使いつつ、貼り方で変化をつけています。

寝室とキッチンの間には室内窓があり、リビングダイニングを眺められるようになっています。ブラインドを上げておけば、窓外の海と空の景色が見える、というわけです。

そんな、海を望む窓辺には、『アイアンハンガーパイプ』が取り付けられており、グリーンを飾るコーナーになっていました。「これからゆっくり物を揃えていって、自分の部屋に育てていきたい」と話すお施主様。ゆとりを感じる広々とした空間は、グリーンや家具、雑貨で彩っていく過程も楽しそうです。

プロへの相談をきっかけに、中古マンションリノベーションを決断し、自分の中にあった理想の空間も叶えることができたお施主様。家づくりがしたいと思いながら「まだイメージが漠然としているし……」と思っている人も、一歩足を踏み出してみたら、理想を具体化するヒントが見つかるかもしれません。

株式会社拓匠開発
千葉市中央区弁天2-20-20
https://takusho.co.jp/

紹介している商品

テキスト:サトウ

関連する事例記事

「視界に入る全てに妥協なし」。“中途半端にしない”選択で叶えた、テラコッタキッチンのある住まい
「視界に入る全てに妥協なし」。“中途半端にしない”選択で叶えた、テラコッタキッチンのある住まい
緑に囲まれた住宅地で、家族3人が暮らす約79㎡の住まい。一目惚れした外観とリンクするテラコッタ色の造作キッチンを中心に、柔らかなアール壁がそれぞれの場所を緩やかに繋ぎます。“中途半端にしない”こだわりと、コストのメリハリを明確にすることで叶えた、ギャラリーのような静謐な空間をご紹介します。
「ガランとした空気感」に暮らす。必要な機能をコンパクトに。変化の余地も残した1LDK
「ガランとした空気感」に暮らす。必要な機能をコンパクトに。変化の余地も残した1LDK
「ガランとした空間に住みたい」。そんな希望から始まった、築43年のマンションリノベーション。 一方で、寝室やワークスペースは閉じた空間にしたい。ツールボックス工事班|TBKは、そんな相反するようにも見える要望を紐解いていきました。必要なものを残しながら、どうすれば「ガランとした空気感」をつくれるのか。その答えを、間取りの中に探していきました。
“テラスリビング”が家の中と庭を繋ぐ。平屋の古民家で始める、親子4人のおおらかな暮らし
“テラスリビング”が家の中と庭を繋ぐ。平屋の古民家で始める、親子4人のおおらかな暮らし
古い街並みが残る地域に建つ、築50年超えの平屋をリノベーションした若いご家族。リビングからフラットに続く大きな庇のあるテラス、そしてその先には広い庭。室内と屋外をゆるやかにつなぎ、伸びやかな家族の暮らしを叶えた住まいをご紹介します。
「L型ワンルーム」+「木の柱梁フレーム」が暮らしの変化を受け止める。間取りを固定しない、親子4人+猫の住まい
「L型ワンルーム」+「木の柱梁フレーム」が暮らしの変化を受け止める。間取りを固定しない、親子4人+猫の住まい
元3LDK、約65㎡の中古マンション。夫婦と子ども2人、猫1匹が暮らすためにリノベーションして生まれたのは、なんと大きなワンルーム!「柱梁フレーム」が子どもの成長や暮らしの変化を受け止める、可変性のある住まいをご紹介します。