食事の時にちゃぶ台を出して、家族みんなで囲んで座る。そんなちょっと懐かしい情景が浮かんでくるようなこちらのローテーブル。

こちら、既製品のサイドテーブルにDIYした天板をかぶせたものなんだそう。

こういった、縦でも横でも使えるやつですね!

PCで作業する時や、コーヒー片手に読書をする時に便利ですが、流石に食事するには小さすぎる。2WAYのテーブルにこれ以上を求めるのもないものねだり。かといって、食事用にもう一卓置く気にもなれないし……。

「じゃあ、必要な時だけ食卓になればいい!」ということで、天板をつくることを思いついたそう。「こんなわがままが叶ったらいいのに」から始まる創作活動、いいですね。

目的は「夫婦ふたりで簡単な食事が取れる」「お客さんと一緒にお茶ができる」こと。最初にテーブルの用途を絞って、必要なサイズを決めていったそう。

自分だったら、見切り発車で適当にサイズを決めてしまいそうですが、そういうものって後から使いづらさに気づくんですよね。事前に目的を設定してシミュレーション、大事です!

合板に天板となる材を配置して……。

真ん中に『土間タイル』をオン!

当然ながら、このまま天板を載せただけでは、がたつきが発生してしまいます。

脚となるサイドテーブルに合わせて、裏側に木の枠を設置。合板の反りを防ぐ効果も期待しているそう。

この時点で「完成ー!」と言ってしまいたくなるのですが、ここで終わりではありません。

側面からの様子。天板と合板の断面が丸見えです。ここを隠すために、半円形の木材で縁をつくっていきます。

斜めにカットして突きつけ……合わせるの難しそう……。写真のように、どうしてもずれてしまう場所が発生。

このままという訳にはいかない!と用意したのは木材のひび割れなどに使う、木工パテ。

パテを塗って、ハンドサンダーで削ってこの通り。

天板だから「ただの板状のものをつくって置くだけ!」とイメージしていたんですが、細部までこのこだわり。縁の有無でこんなにイメージが変わるんですね。

最後に、汚れを防ぐため『オスモカラー』を塗って……

完成です!床材とも相まって、癒しの食卓になりました。

ところで、真ん中の「土間タイル」は何のために使うのでしょうか?気づいている方もいるかもしれません。

おお!熱々の鍋を受け止めている!
本来は床材として使う「土間タイル」。鍋敷きとしてのポテンシャルを秘めていたとは……!

使わない時は外しておいて、必要な時だけ食卓に。お店では買えない「欲しい」をしっかり形にした事例でした。

(岩崎)

紹介している商品

アサクラ

東京にある賃貸マンションの管理&経営をしつつ、東京の山奥にある山小屋をDIYで直したり、自分で手も動かしてしまう多才な方。
ブログや「ESSE online」では、賃貸の「現実」やリノベのアイデアなど、大家ならではの視点でコラムを書いています。

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