空間に木の要素を取り入れたいと考えた時、まず思い浮かぶのはフローリングかもしれませんが、壁面に取り入れることができる板壁材を取り入れてみるのはいかがでしょう?

古い家の応接室に山小屋・喫茶店、音楽ホールや由緒あるホテルのロビーなど、昔から親しまれてきた木の壁を自宅にも。

惹かれるのは、懐かしさをエッセンスとして引き継ぎつつ、取り入れる場所や素材の組み合わせの工夫によって、象徴的なシーンをつくり出した事例たち。そんな新しさを感じる「板壁材」を使った空間演出術をお届けします。

一部だけでも効果大!腰壁やカウンター、ヘッドボードなどポイントで板壁材を取り入れる

壁一面を板張りにするのは少し勇気がいるという場合、一部分だけポイントで取り入れてみるのも手です。着目したいのが、カウンターやヘッドボードなど、造作部分への使い方。

美しい木製家具のような存在感が生まれ、躯体現しや白壁など、要素の少ない空間の中であれば、木目の美しさが引き立ち目を惹く一角をつくり込むことができます。

case1 壁板をヘッドボードに!白壁に立体感と穏やかな陰影をもたらす

ベッドを置く位置に合わせて、腰高まであるヘッドボードを『ウッドウォールパネル』で造作。奥行きを持たせることで、空間に立体感が生まれ、置き場に困るメガネやスマホを置くスペースも確保できました。

何より、頭上に木があると、包みこまれるようなあたたかみを感じます。読書灯の明かりが優しく木目を照らす様子も見た目に穏やか。

大きなクッションをセットして好きな本を読んだり、お気に入りの小物を並べたり。ただ「寝るだけ」のスペースが、ホテルのようにリラックスして就寝前のひと時を楽しむ場所になりました。

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case2 室内窓とリブパネルでパーテーションを造作!仕切るだけでなく装飾性を兼ねた背景に

写真提供:ハシケン

元々リビングに隣接する和室を、小学生の子供部屋にリフォーム。襖が入っていた部分は、室内窓と『クラシックリブパネル』で装飾した腰壁につくり変えました。

扉の枠と揃え、マットなオイル塗装で木の風合いを活かした仕上げに。周囲の仕上げがシンプルな分、木の質感が際立っています。

部屋を仕切るという機能に加え、暮らしの中で常に視線を惹きつけるような、装飾性を兼ねた一角に。手前に置かれる家具や植物まで鮮やかに見せてくれます。

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大きな面で大胆に。木壁の表情豊かな木目や陰影を日常の背景にする

例えば、羽目板貼りの山小屋の窓から見える鮮やかな緑。冬の澄んだ空気に包まれる朝、ストーブのある暖かな空間……。

壁一面に木の装飾を取り入れれば、部屋に流れる空気や時間まで穏やかなものにしてくれそう。

床・天井といった周囲の内装材、家具やファブリックなどのインテリアも合わさって、そんな風景をつくりだした事例をご紹介します。

case1 土間×躯体現しに山小屋のおこもり感を。新旧の板張り空間が同居する戸建てリノベ

築50年のテラスハウスをリノベーション。間取り形状を活かし、リビング横の奥まった一角を板張りに。

窓からの陽射しと木の温もりに包まれた小さな空間は、落ち着いた時間が流れます。

土間や躯体現しの天井など、無機質な素材とのコントラストも良い。何年も燻されたような色味と、木目の濃さが空間に深みを生んでいます。

実は2階の寝室にも板張りの空間が。こちらはリノベーション前の設えを残したもの。昭和レトロな型ガラスや群青色の絨毯と一緒に、当時の面影を感じさせてくれる、ノスタルジーな空間です。

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case2 素材の力強さを感じる、木の壁。無国籍なインテリアが引き立つ背景に

100㎡越えのスケルトン空間。木軸が交差し、視線や光を通しつつ、程よく空間が区切られた家で、一部の壁だけウッドパネルが貼られています。

広々とした空間の中でメリハリが生まれ、 ワンルームのような間取りのアクセントにも。パネル同士の隙間を開けて貼っているのも、木の力強さが感じられます。

杉のフローリングや障子など和のアイテムに、多国籍なアンティーク家具やファブリック、アートピース。魅力あるものたちにも負けない、インパクトのある背景です。

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WL-WB001-04-G038
¥5,049/㎡
WL-WB012-06-G141
¥7,400/㎡
FL-FL003-04-G009
¥6,402/㎡
DW-DR009-02-G164
¥47,800/枚

貼り方にオリジナリティをプラス!特別なコーナーの演出に

貼るだけでも空間に立体感が生まれる板壁材ですが、ただ貼るだけではない、ひと手間を加えてより特別な雰囲気に仕立てることもできます。

通路を額縁のように縁取ったり、間接光と組み合わせてみたり。オリジナリティ溢れるアイデアたちをご紹介します。

case1 2つの空間を繋ぐ、木のトンネル!通路の床壁天井をウッドパネルで

写真提供:ゼロリノベ

お部屋の真ん中にぽっかりと開いた木のゲート!寝室とリビングダイニングを扉で仕切らず、床・壁・天井がウッドパネルで出来た木のトンネルで繋いだユニークなアイデアです。

よく見ると、周囲の壁面よりわずかに飛び出る仕様になっています。陰影が生まれて、離れてみると風景を切り取る額縁のようにも見えますね。

トンネルの内部には、カーテンレールが仕込まれていて、目隠しすることもできる仕様に。アートを飾ったり、窓側にグリーンを吊るしたり……この場所を通るたびに、気分が切り替わる。そんな効果もありそうです。

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WL-WB003-02-G002
¥30,800/㎡
WL-WB003-06-G002
¥18,700/㎡

case2 柔らかなイエローの板壁材!間接照明で陰影が生まれる、ディスプレイコーナー

写真提供:HandiHouse project

マンションの一室で暮らしながらレコード屋を営む「BaumQuhen Records」。商品でもあるレコードやカセットテープが並んだリビングの一角。柔らかなイエローのディスプレイウォールが目をひきます。

細いリブ加工が施された杉のウッドパネルを使って。間接照明によって浮かび上がるリブの陰影がとても綺麗。取り付けている棚板は薄いスチールプレート1枚で、商品や背景の仕上げに目がいくようになっています。

板壁材も木の表情そのまま取り入れるのではなく、色を塗ったり間接光と組み合わせることでより新鮮な雰囲気をつくることもできる。そんな気づきを与えてくれます。

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「板壁材で木の壁づくり」のアイデア、 imageboxで見つけよう!

さまざまな空間事例や、「使用アイテム情報」を紹介している『imagebox』。

今回ご紹介した以外にも「板壁材で木の壁づくり」のタグからユニークなアイデアたちを見ることができます。空間づくりの参考にぜひご覧ください。

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テキスト:岩崎