今回は賃貸物件の退去時に原状回復が可能であることを前提に、自分らしい部屋づくりの幅を広げるDIYアイデアとアイテムをご紹介。賃貸だからと諦めずに、少しずつ手を加えると自ずと愛着が湧いてくるはず。
フローリングを“本物の木”にする
賃貸では定番の、分厚いコーティングがされたツルペカなフローリングや、木目調のフカフカクッションフロア。見た目は木っぽいのに木を感じられないのは、なんとなく違和感があるし、どこか安っぽい印象。
そんな思いを抱いている方は既存のフローリングの上から、手触りや木目からしっかりと木の質感を感じられるフローリングを敷いてみては。木ならではのぬくもりが、心地よい空間をつくってくれます。床を変えると空間の印象がガラリと変わるので、インテリアを楽しむ土台としてもおすすめです。
case1 ラグ感覚で、無垢の木を敷く
築古賃貸の元々のフローリングの上から、置くだけの『無垢床タイル』を敷いた事例。ツルペカな床が、寝転がったら気持ちが良さそうな床に様変わり。
敷くだけなので、引っ越ししても引き継いで、ラグのように付き合うことができます。
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case2 畳の上からフローリングを敷く
賃貸物件を探す時に、立地は気に入っているけど、古い和室がちょっと……と迷ったことがある人も多いでしょう。それならば、畳の上からフローリングを敷くという手があります。
古い畳の上からも敷くことができる、原状回復可能なフローリング『イージーロックフローリング』を敷いた事例。
リノベーションでも人気のオークは、さまざまなテイストの家具やインテリアを受け入れやすいのが特徴。もちろん和室の趣ともマッチします。
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フローリングを塗って好みの色に仕上げる
原状回復OKな「置くだけ」のフローリングを好きな色で塗装して、さらに自分好みに仕立てる手も。
こちらは「無垢床タイル」を着色して敷いた賃貸オフィスの事例。ナチュラルカラーのほっこりした印象とは打って変わった、時間が経過したような味わいが魅力的。木の可能性は塗装によって大きく広がります。
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置き畳で、ゴロ寝ゾーンをつくる
畳をフローリングに変えるのも一つですが、畳がやっぱり好きなんだという声も。たしかに床でゴロンと気持ちよく昼寝した記憶の中の部屋は、畳だったような気がします。
賃貸で、フローリングの部屋を和室に変えるのは難しくとも、一部分だけ置き型の畳を敷くのはどうでしょう。窓辺に敷いてリラックスゾーン、ローテーブルを置いて床座ゾーンにするなど、空間をゆるく分けるのにも役立ちます。
case1 畳を子どものプレイマットに
子どもが遊んだり昼寝したりする場所には、ジョイントマットなどを使う例が多いと思います。プレイマットとして販売しているものは、カラフルなものが多かったり、インテリアと馴染ませるのが難しい。それならば畳を使ったらどうだろうと『和紙の置き畳』を敷いた事例です。
子ども用だけでなく、寝るのは布団派な方にもおすすめです。
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突っ張って、壁を立てる
賃貸の壁の仕上げが気に入らない、壁に色を塗りたい、ちょっとした収納が欲しい、間仕切りが欲しい……などの要望に応えてくれるのが、突っ張りで柱や壁を立てるという選択肢。自分で立てた壁なら、色を塗ってもビスを打っても大丈夫。部屋づくりの幅がぐんと広がります。
case1 壁で仕切って、ゾーニング
『突っ張りウォールキット』でキッチンとダイニングの間に壁を立てて、広めのワンルームに間仕切りをつくった事例です。家具や壁でゆるく空間を仕切ることで、ワンルームであっても自然と気分の切り替えができるように。
壁面は有孔ボードにしているので、有孔ボード用のフックパーツなどを使えば、収納としても機能します。
case2 塗って、掛けて、ディスプレイを楽しむ壁
部屋に色を取り入れたいとブルーの壁をつくった事例。既存の壁に平行に柱を立てて有孔ボードを貼り、アートや小物を飾れる壁に。
既存の壁が隠れるので、賃貸の壁紙が気に入らないといった場合にも使えるアイデア。柱の数を増やせば、お気に入りの壁の面積を増やしていけます。
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作業はたった5分。スイッチプレートを交換
どこの家にもあるスイッチ。実は、スイッチはそのままに、スイッチプレートだけを変えられる場合があるんです。
よくあるプラスチックのスイッチプレートは、古くなると黄色く変色して、部屋に古さを感じる要因になることも。スイッチプレートは小さいながら、毎日触り、常に目に入るもの。何気ない小さなパーツにこだわってみると、部屋全体に対する愛着が増す気がします。
case1 スイッチプレートで素材の経年変化を楽しむ
ユニットバスを出てすぐのところにある浴室と洗面のスイッチ。濡れた手で触ることもあるスイッチに、あえて水が触れることで変化しやすい真鍮素地の『メタルスイッチプレート』を取り付けた事例。徐々に真鍮らしい経年変化が現れてきています。
賃貸だと経年変化を感じる素材はあまり使われないけれど、自分で取り替えるスイッチプレートなら好きな素材を存分に楽しめます。
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照明を楽しむ土台に。ライティングレールを取り付ける
賃貸物件に備え付けられていることの多い、引掛シーリングのローゼット。一灯で空間全体を照らせる円盤状のシーリングライトが取り付けられることが多いですが、おすすめしたいのは引掛シーリング用のライティングレール。
一つの照明で広く照らすより、複数の明かりで照らし方にメリハリをつけると、空間の印象は大きく変わる。空間づくりを楽しむ土台としておすすめの一手です。
case1 お気に入りの照明を並べて楽しむ
引掛シーリングに取り付けられる『簡易取付式ライティングレール』に、お気に入りのペンダントライトを高さ違いで取り付けた事例。大きなテーブルを満遍なく照らしつつ、アシンメトリーなシルエットが空間を楽し気に演出しています。
複数の照明を取り付けられるライティングレールなら、さらにインテリアが楽しくなりそう。
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case2 照らすのは真下だけじゃない!電源としての活用術
「簡易取付式ライティングレール」に、電球を3つ取り付けて空間全体を明るく照らした事例。さらにライティングレールの端からペンダントライトの電源をとり、天井に取り付けたフックにコードを掛けて垂らしています。
通常なら、引掛シーリングの位置=照明の位置となってしまうけれど、ライティングレールを仕込むことで、空間の使い方が広がります。
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賃貸DIYで持っておきたい!おすすめの道具・工具
小規模なDIYでも必要に応じて道具が必要です。電動工具は危険も伴うのでよく気をつけて。
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さまざまな空間事例や、「使用アイテム情報」を紹介している『imagebox』。
今回ご紹介した以外にも「賃貸DIY」のタグからユニークなアイデアたちを見ることができます。空間づくりの参考にぜひご覧ください。