見た目はほぼ倉庫のままを生かしていますが、断熱などの性能部分はしっかり対応しています。

今回ご紹介するのは、元々農業倉庫として使われていた建物の一部を住居にリノベーションした事例です。

扉を開けて一歩足を踏み入れた瞬間、「本当に住まいなの?」と疑いたくなるほどの、開放的な空間が目の前に広がります。住宅といっても、倉庫の無骨な雰囲気を残したまま、ほんの少し手を加えたシンプルな設計。その潔さが、自由な魅力を引き出しています。

住空間とガレージを自由に行き来できるよう、入り口まわりは土間仕上げに。

天井が高く、細かい仕切りの無い広々とした空間は、住む人の発想次第でいかようにも変貌しそう。

キッチンには、ステンレスのカウンターキッチンを採用。無機質でシャープな質感が、広々とした空間にマッチしています。その上に浮かぶのは、四角い箱型の『フラットレンジフード』。シンプルな黒い箱が、空間の程よいアクセントに。

背面の壁は、一面有孔ボードで仕上げられています。棚やフックを取り付けたり、好きなアートやインテリアを飾ったり、自由自在にアレンジできるため、住む人のスタイルに合わせてどんどん進化していきそうな予感。

収納棚としても、作業テーブルとしても使えるながーーいカウンター。

カウンターの手元灯に使われているのは、『工業系レセップ』。倉庫の無骨な雰囲気に馴染んでいます。

家具の配置やインテリアの工夫次第で、カジュアルなリビングとしても、アトリエのような創作の場としても活用できる。秘密基地のようなワクワクする空間です。

株式会社I.D.Works

心地よい暮らしを design し、新しい価値を生み出す。
お客さまの想いに寄り添い、デザインを軸に住まう人に心地よさを提供する住空間を創ります。

紹介している商品

テキスト:八

関連する事例記事

ミッドセンチュリーと下北沢カルチャーが交差する、“泊まれるリビング”
ミッドセンチュリーと下北沢カルチャーが交差する、“泊まれるリビング”
タイムレスなミッドセンチュリーデザインに、下北沢カルチャーをプラスした空間。ホテルとして快適に過ごせるのはもちろん、仲間と集まって暮らすように楽しめる工夫もいっぱい。家族だけのマイホームとはまた違う、“仲間と過ごす場所”の事例が届きました。
外側は“堅牢”なコンクリート、内側は“柔軟”な木造で。「100年先まで住み継げる」若手建築家の自邸
外側は“堅牢”なコンクリート、内側は“柔軟”な木造で。「100年先まで住み継げる」若手建築家の自邸
mast一級建築事務所を主宰する建築家・根本昌汰さんの自邸。数百年先まで耐えられるコンクリートで外殻をつくり、その中に暮らしの変化に応じて柔軟に手を加えていける木造を入れ込むという、外と内で全く性質の異なる構造を掛け合わせた、独創的な住まいです。
ガラスブロックに揺らぐ光と青空、勾配天井の小さな寝室。部屋の長所が光る“明かり”のつくり方
ガラスブロックに揺らぐ光と青空、勾配天井の小さな寝室。部屋の長所が光る“明かり”のつくり方
最上階角部屋・3面彩光で、ガラスブロックからも燦々と光が差し込む室内。そんな物件の持ち味を、間取りや仕切り方・素材選びの工夫によって活かしたマンションリノベーション。勾配天井のある寝室の照明計画など、夜の明かりのつくり方にも注目です。
「ごちゃっと」が楽しい、新旧も素材も色も混ざり合った、2階建ての立体ワンルーム
「ごちゃっと」が楽しい、新旧も素材も色も混ざり合った、2階建ての立体ワンルーム
素材やデザイン、時間の流れ、さまざまな要素を織り交ぜながらリノベーションした4人家族の木造戸建て。一見ごちゃごちゃしているように見えても、不思議と心地よく感じられるのは、すべての境界が曖昧に溶け合っているから。そんな魅力あふれる家をご紹介します。