白い空間の中に散りばめられた木材の黄色と真鍮が印象的なお部屋を紹介します。

テーブルやキッチン背面収納、棚板や室内窓など、用途に合わせて木材の種類は異なりますが、着色を施すことで異なる樹種の色をコントールすることができます。

着色前はもっと明るい色のスプルース材で作られている『木製室内窓』には『BRIWAX ラスティックパイン』を塗装したそうです。

またキッチンの棚の下にものかけとしてつけられた『ハンガーバー』もペンダントライトと合わせて真鍮で統一されてます。

さて、人気の木製室内窓ですが、実はキッチンにつけられた事例は珍しいように思います。

要素の多いキッチンスペースでは、壁も混み合って室内窓をつかられる十分なスペースが確保しにくいというのが理由かもしれません。

こちらの事例では、キッチンを壁から離すことでレンジフードやコンロとの干渉を避けることができていて、木製室内窓がキッチン空間を彩っています。

キッチンの向こうは、共用廊下の窓から光が差し込む玄関と繋がっていて、暗くなりがちなキッチンを明るくしています。

こちらは玄関側から見た写真。

もしリビングのドアがしまっていたとしても、キッチンに立つお母さんの気配を窓から感じられそうで、思わず、元気な声で「ただいまー」と言いたくなります。

幸せな家族のひとコマを想像せざるにはおれません。

そして、このリノベーションされたお宅にはもう1箇所、室内窓が設置されていました。

それはフリースペースと呼ばれるLDKの延長につくられた部屋。

全体の間取りの中央に配されて、暗くなりがちなこの部屋の採光として室内窓が設置されています。

写真右の部屋は主寝室で、将来的には子供部屋になることが想定されているそう。

こちらの室内窓は、『木製室内窓 横長2連 押し出しタイプ』に見えますが、実は3連。現場で特注して用意されたものだそうです。

マンションだと外の光が入るサッシの位置は限られていますが、

室内窓を活用することで、光や空気、声を家全体に循環させることができるという、素敵な事例を紹介させてもらいました。

PHOTO:本多康司/本多康司写真事務所

(荒川)

株式会社AIDAHO

実現したいヴィジョンに対して最適な空間を提案する建築設計事務所。施工に関しても、自分達で請け負ったほうが無駄がなく、いいものが出来ると判断した場合、AIDAHO工務店として部分的に請け負うことも。

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