「HAUN 蔵前」は、総戸数110戸の共用部付き単身向け賃貸。「住まい」と「働く場所」、2つの特徴を併せ持つ、“コリビング”という新しいスタイルの住まいです。
開放的な吹き抜けのテラス席に、集中して作業ができそうなカウンター席、ゆっくり読書がしたくなるソファ席など、「カフェ?」と思ってしまいそうですが、ここは住民専用の共用空間。
シェアハウスと聞くと、入居者同士が集まってワイワイ賑やかに……というイメージがありますが、「HAUN 蔵前」は、“人とのほどよい距離感”をたもちながら、自分のペースで暮らせることを大事にしているのが特徴。
自分のペースで作業ができるように配慮したカウンターデスクや、周囲の人の気配を感じながら過ごせるライブラリーにダイニング、建物から出ずに「外の空気」を感じられる公園のようなテラスなど、「一人でいたいけど、人の気配を感じる場所にいたい」、そんな気持ちに寄り添う場所がそろっています。
そんなコンセプトでつくられた共用部は、まるでカフェのような居心地。気分に合わせて居場所を変えて過ごすことができます。
そしてこちらは、大きな窓から差し込む朝日を浴びながら朝ごはん作りができる、キッチンスペース。その気持ち良さを損なわないようにと、レンジフードの代わりに採用されたのは『天井スリットファン』。
キッチン上の天井にある「点検口」のような四角が、調理中の煙や蒸気を吸い込む換気扇になっているんです。
換気扇のオンオフは、IHコンロ横のスイッチで。空中をレンジフードが遮らないので、天井高さまである窓の開放感を存分に味わえます。レンジフードがないことで「キッチン」感も薄れ、カフェのような空間の雰囲気も損なわれません。
集中して料理を楽しみたい時用に設けられた「おこもりキッチン」にも『天井スリットファン』を採用。存在感をひた隠しにする埋め込み換気扇が、落ち着いた空間の居心地づくりに一役買っています。
小口に木の積層が見える白いキッチンは、この物件のために造作されたオリジナル。家具のような佇まいで、ダイニングと一体になった空間に馴染んでいます。
「使う場所」ではなく「過ごす場所」としての心地よさを重視してつくられた空間には、造作のキッチンや収納、備え付けの家具にも、木をはじめとする“素材感のあるもの”が多用されています。
そのこだわりは細部まで徹底されていて、ダイニングの備え付け収納には、焼き物ならではの質感と釉薬の表情が楽しめる『陶器のつまみ』が使われていました。
手触りや風合いを大事にした素材使いは、専有部にも。各住戸のナンバーは、なんと「革」に刻印されていました。
「HAUN 蔵前」があるのは、革小物の工房や革問屋が多く、“レザーの街”として知られる蔵前。街のキャラクターも感じさせる、小粋な仕掛けです。
そしてこちらが住戸。間取りはワンルームで、面積は14.50~15.50㎡。シャワー、トイレ、洗面、クローゼットがあり、ベッド、デスク、イス、冷蔵庫に、カーテンも備え付け!「身ひとつ」で入居できる内容で、初めての一人暮らしはもちろん、出張が多く「ホテル代わりの拠点として部屋を持ちたい」という人にもおすすめ。「自分のお気に入りの家具と暮らしたい」という人のために、家具なしにもできるそう。
「壁に物をかけたい」ができるように、壁に『アイアンフック』が取り付けられていたり、玄関にはちょっとした荷物を置けるスペースがあるなど、入居者目線の気遣いを感じるお部屋でした。
在宅ワーク中に煮詰まった時は、共用部に「お出かけ」。ライブラリーで気になる本を手に取ってみたり、ワーキングラウンジで隅田川に沈む夕日を眺めたり、気分転換の選択肢がいくつもあります。そんな小さなリフレッシュが、アイデアの閃きにつながるかもしれません。
カフェのような“非日常”が日常の延長線上にある、“コリビング”での一人暮らし。隣人との適度な距離感が心地よい、都会の新たな賃貸スタイルです。
HAUN
「住まい」と「働く場所」、2つの特徴を併せ持った“コリビング”賃貸「HAUN」。
https://haun.co.jp/
mok
森田美紀と小林優が共同主宰する建築・デザイン事務所。デンマークのコペンハーゲンと東京を拠点に活動し、空間設計をはじめ、家具や照明といったプロダクトデザインまで幅広く手がけています。
&K architects
金田未来が主宰する建築設計事務所。住宅にとどまらず、シェアハウスやコリビングなど、さまざまな人が共に住まうことを提案するプロジェクトを多く手がけています。
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