本とアンティークが好きなお施主さん。
日常の中にその要素を自然に取り入れたいと、今回のリノベーションが始まりました。

部屋全体は白を基調に、温かみのある木を組み合わせてすっきりとした仕上げに。帰ってきた瞬間にほっとできる、やわらかであたたかな雰囲気に整えています。

LDKのアクセントになっているのは、“アール”を取り入れた壁。直線だけで構成された空間に比べ、丸みがあることで柔らかく優しい表情を生み出し、自然と緊張をほぐしてくれる居場所になっています。

アールの壁で囲まれた個室は寝室に。窓に面しつつリビングとも緩やかにつながることで、閉じこもるような窮屈さがなく、のびやかにリラックスできる空間になっています。

キッチンは、やさしい木の質感に白を組み合わせたシンプルな空間。必要な収納棚や造作カウンターを設け、食器棚や調理道具をコンパクトに収められるように。「ものがきちんと収まることで、気持ちも落ち着く」そんな考えを大切にし、すっきりと暮らせる工夫を施しました。

LDKからは洗面とSIC(シューズインクローク)の両方を通って玄関へ抜けられる動線を確保。生活の流れがスムーズになり、自然と気持ちも整う間取りです。

Before

After

もともと3LDKだった間取りを、自分の暮らしに合わせて1LDKへ。必要な要素をゆったりと配置し直すことで、住まいに余白が生まれました。

本好きなお施主さんにとって、読書は通勤中の大切な習慣。そこで、身支度の流れの中に本棚を設けました。
SICの一角に本棚を設けることで、靴を選びながら、その日の気分で読む本も自然に手に取れる。趣味と日常を心地よく共存させた設計です。

毎日使う洗面台は、とことん「自分の好き」を詰め込んで。
元々は脱衣所と一体で狭かった場所を、オープンな動線上に配置し直しました。

木枠の大きなミラー、六角形のタイル、アンティーク調の照明やタオル掛け。お施主さん自身が選んだアイテムを組み合わせ、友人に思わず語りたくなるオリジナルの空間に仕上がりました。

トイレは白ベースに、落ち着いたグレーの組み合わせ。そこにお気に入りのアンティークのペーパーホルダーを添えています。毎日何気なく過ごす時間にも小さな楽しみが生まれています。

趣味や生活スタイルをすべて動線に組み込み、そこに好きなものを重ねる。そんなふうにして完成した住まいは、「自分らしい暮らし」を日々実感できる場所になりました。

帰ってくるたびに心が和らぎ、生活がわくわくに変わっていく。自分の『良い』を可視化したことで生まれた、気持ちよく暮らせる空間です。

クジラ株式会社

【未来に繋がる「カッコいい」を創る】をミッションに、空間から生まれる感動や居心地を大事にしながらワンストップリノベーションを提案してくれるリノベーション設計施工会社。

自宅リノベから店舗・オフィス、街のデザイン・開発など幅広く大阪で活躍しています。

紹介している商品

KB-TP007-04a-G141
¥49,000
テキスト:小尾

関連する事例記事

空間も資産も賢く使う。リノベのプロが臨んだ、すっきりスマートな54㎡・1LDKの家づくり
空間も資産も賢く使う。リノベのプロが臨んだ、すっきりスマートな54㎡・1LDKの家づくり
駅近、南東角部屋、新耐震という、好条件な中古マンションを買って家づくりをしたのは、リノベーション会社でアドバイザーとして働く早見将秀さん。物件探しはわずか1ヶ月、内見したのは購入した1件だけ。“中古リノベをする時に大切なこと”を知り尽くしたプロならではの、「自分らしい住まい」を賢く叶えるヒントが詰まった事例をご紹介します。
いつまでも愛せる、マイ・トラッドスタイル
いつまでも愛せる、マイ・トラッドスタイル
「家づくりをする」となったら。流行のデザインや、掃除やお手入れなどの機能性も気になるところですが、住まいに求める心地よさの本質はそれだけではないはず。「長く愛せる空間」をテーマに掲げ、自分たちが心から好きだと思えるものを取り入れて空間づくりをした、30代ご夫婦の住まいをご紹介します。
「好き」の中に暮らす
「好き」の中に暮らす
お施主さんとその娘さんが二人三脚で進めたマンションリノベ。自分たちにとっての居心地の良さを大切にしてつくったインダストリアルな空間で、趣味であるサバイバルゲームの道具と共に暮らす住まいです。
建具の工夫で広がる・つながる、63㎡親子3人暮らし
建具の工夫で広がる・つながる、63㎡親子3人暮らし
70〜80㎡のマンションを探していた施主家族が、最終的に選んだのは約63㎡の物件。「狭さ」への心配を取り払ってくれたのは、「建具」でした。