お客様がタグづけしてくださったInstagramの投稿をみていると、『アルミの把手』がたっぷり使われた造作収納が目に飛び込んできました。空間に合わせてぴったりに造作したラーチ合板の収納扉に、やわらかなアルミの光沢が映えています。

ご連絡してお写真を見せていただくと、把手だけでなく、照明やパーツまで、たくさんのtoolboxアイテムが、ラフな素材づかいにぴったりなお家。家づくりやアイテム選びについて、施主のYさんにお話を伺いました。

「アルミの把手」のアルマイトシルバーは、繊細な光沢があり、上質さをプラスしてくれます。

夫婦と小さなお子さん2人の4人家族。家づくりは、設計やインテリアについては素人ながらもYさんが自分で、施工は地元の大工さんに依頼し、約1年をかけて二人三脚で進めたそうです!

長く住むことを前提に、家事導線を考えて間取りを計画したところ、“よくある戸建て”になってしまうことが気になったYさん。建材は一般的なメーカー品ではなく、“住宅っぽくない”素材を使って「素材を楽しむこと」をコンセプトにすることにしたそう。

チラリと映り込む2年分のtoolboxカタログに愛を感じます……!

ところが、“住宅っぽくない素材で住宅をつくる”というのも、なかなか難しかったそうで。「工場のような無骨な金属やザラっとした風合いの木材などは、ホームセンターなどで案外手に入りやすいし、後々DIYするにも相性がいいかもと思っていたんです。しかし、住宅らしくない素材選びをする中で、“住宅らしさ”ってやっぱり大切かもと思い始めました。住宅のためにデザインされた、品というか、優しさのような……」とYさん。

そこで辿り着いたのがtoolbox。素材感を生かしつつ、住宅用にデザインされたアイテムがYさんの家づくりにフィットしたそうです。

「家づくりについては全くの素人ですが、パース作成からほぼ全てを私が決めていいということでスタートした家づくりでした。とても不安でしたが、やろう!と決めたきっかけをくれたのがtoolboxさんなんです。これだけの武器(商品)があるなら!」と、涙が出るくらい嬉しい言葉をいただきました。

ラーチ合板とガルバリウム波板を壁材として使った玄関には『メタルラウンジライト』が明かりを広げます。木目が濃いラーチはラフなイメージがありますが、ベース部分の美しい曲線とアルミの光沢が上品な印象にまとめています。

ラーチ合板とアルミの組み合わせは、造作収納にも。壁や天井にもラーチ合板を使っているなかで、ブローチのように『アルミの把手』がポイントになっています。

「toolboxの商品はどれも個性的ですが、住宅としてのまとまりを損なわず、名脇役になってくれると思いました」

梁にはライティングレールを仕込んで、『ライティングレールプラグ』のソケットで裸電球を。

フローリングは「無骨なテイストの家具も受け止めてくれそう」とパーケットフローリングを選びました。学校のような懐かしさもある床材は『ワトコオイル』のナチュラルで自ら塗装。いい濡れ色です。

リビングの壁にも「メタルラウンジライト」が2灯。キッチンには『ソケットランプ』を短めにオーダーして垂らしています。

ダイニングテーブルのペンダントライトは『ファクトリーランプ』。工場で使われる照明を住宅のスケールにサイズを合わせた照明で、まさに“住宅っぽくないけど住宅のためにつくられた”アイテム。

とはいえ、大きめの照明なのですが、天井高が高いところで7mあるYさん邸。圧迫感を感じません。

モールテックスで仕上げた洗面台にも、素材を生かしたアイテムたちが。ラーチの壁には『アルミラック』を2つ並べて収納をたっぷり確保。鏡は『メタルフレームミラー』のアルミと、アルミをたっぷりと使ってシャープにまとめています。

他にも、『ハンガーバー』のステンレスや、『壁付けセパレート混合水栓』のサテンなど、シルバーを多用して落ち着くトーンに。サテン仕上げの上品な光沢が空間を引き締めてくれています。

「触れる頻度が高い、スイッチや水栓、ペーパーホルダーなどは、日本の住宅に多い仕様とは動作が違うため、使う度に家づくりのドキドキを思い出させてくれます」とYさん。

あらゆるところのスイッチは、トグルを上下でオンオフを切り替える『アメリカンスイッチプレート』で統一。まさにアメリカの住宅で使われているスイッチで、日本の一般的なスイッチとは違う操作感が楽しいんです。

廊下や洗面には『カプセルライト』、階段には『ボールライト』と、ブラケットライトもたくさん採用していただいています。ブラケットライトのベースの色が場所によって違っていて、「どれも使いたい!」と考えてくださったんだろうなーと嬉しくなりました。

「ブラケット照明は気に入っていて、商品そのものも可愛いですが、消灯時のガラスを通して壁に映る自然光や影、点灯時の光は何とも言えない雰囲気です」

夜に吹き抜け天井を見上げながらストレッチするのが、Yさんの至福の時間だそう。「壁付けの照明が多いので眩しさも感じづらく、夜のストレッチには快適。よく途中で寝落ちします」

ラーチで仕上げられた勾配天井には天窓もあり、昼間の光も気持ち良さそう。山小屋のような雰囲気もありますね。

2つのトイレは、『ミニマルペーパーホルダー』『ワイヤーラック』『陶器のラック』がお揃い。

2つあるトイレは同じアイテムを使いつつも、アレンジを加えて雰囲気を変えています。一つは白壁でシンプルに、もう一つは壁の一部をラーチ合板仕上げで山小屋っぽく。棚を造作して、ペーパーのストックやスマホを置けるようにアレンジしています。

toolboxアイテムはエクステリアにも。階段とお揃いの「ボールライト」が玄関灯に。電球の光が放射線状に広がって印象的です。

『角型ダイヤルポスト』と『メタルネームプレートケース』も。金物のシャープな印象がお揃い感があって良いコンビ。

ラフな素材でまとめた空間に、Yさんの感性で取り入れられたアイテムたちが合わさり、唯一無二の空間になったYさん邸。

「今は子どもが小さく、インテリアなど取り入れられないことも多いですが、子の成長と共に家を飾っていくことを想像する時間はとても楽しいです。妄想癖です(笑)」と笑うYさん。「全くの素人です」とおっしゃっていましたが、その妄想の力がここまでの家づくりを叶えたのだと思います!

「妻とは『子ども達に、この家づくりを通して、型にはまるのではなく、自分が好きなように自由に選べるということ、その大切さを感じてもらえるかも!?』と話しています」

これからも続く家づくり。一緒に手を動かしていく中で、きっとお子さんにとっても多くの気づきがあるはず。お子さんの成長とともにどんな家に成長していくのか、とても楽しみです。

お客様のInstagramはこちら。暮らしの様子が垣間見れます。

紹介している商品

LT-PD004-01-G035
¥7,920
LT-BR010-01-G141
¥6,380
LT-BR010-03-G141
¥6,380
LT-BR010-05-G141
¥6,380
LT-BR012-11-G141
¥6,820
PS-HD019-01-G141
¥1,760
SF-RK011-01-G141
¥7,370
KB-AC008-17-G141
¥3,600
SF-RK002-03-G141
¥18,700
SF-RK010-01-G244
¥3,900
テキスト:庄司

関連する事例記事

沖縄の素材で蘇った、築年不詳の古民家宿
沖縄の素材で蘇った、築年不詳の古民家宿
沖縄県名護市にある、古民家宿「TaaCH」。築年不詳のこの古民家は、長らく放置され、廃墟のような状態でしたが、リノベーションによって新たな息吹が吹き込まれました。
鍛えるだけじゃない、“気分が上がる”ジム
鍛えるだけじゃない、“気分が上がる”ジム
気分が上がって、集中できて、ちょっと安心もできる。 そんな空間があれば、体を動かすことが楽しくなる気がします。 今回は、「Fits All Gym 24H」の空間に詰まった“過ごしやすさ”に注目しました。
「好き」を飾って「生活感」は隠す。“整えて魅せる”ちょうどいい住まい
「好き」を飾って「生活感」は隠す。“整えて魅せる”ちょうどいい住まい
「好きなものは目に入る場所に置きたい。でも、生活感はなるべく抑えたい」そんな思いから生まれたのは、“見せたいものだけを、きちんと整えて魅せる”空間。好きなものに囲まれながらも、すっきりと心地よく暮らせる住まいです。
自然にひらき、地域とつながる宿。針葉樹合板でできた余白のある空間
自然にひらき、地域とつながる宿。針葉樹合板でできた余白のある空間
大きく切り取られた窓の向こうに広がるのは、雪に覆われた湖と、静かな木々。 そこにあるのは、古い木造住宅を改修して生まれた、たった一組のための宿。 簡素な素材と既存の柱を活かしてつくられた内部空間は、自然とシームレスにつながりながらも、宿泊者が自由に過ごせる「余白」を大切にした設計になっていました。