せっかくお家を新しくするのであれば、「あれもしたい!」「これもしたい!」と、ついつい希望する内容が膨らんでいってしまう家づくり。今はネットに色々な情報が溢れていることもあり「これも良さそう」「あんな感じもアリかも」と見ているうちに「結局何がいいのか自分でもよくわからなくなってしまった…」なんて話もよく聞きます。

そんなときには、自分たちがその場所でどんな風に暮らしたいか。シンプルな考えに立ちかえることをオススメします。

今回ご紹介するお施主さまは、自分たちの暮らしに本当に必要なものは何かを考えた結果、「テレビやダイニングテーブルは置かない。バスタブもなくていい。」と判断されました。

そんなお客様が、リノベーションで叶えたかった暮らしとは。早速ご紹介していきます。

元々壁に向いて設置されていたキッチンをL字の対面キッチンに変更したキッチンスペース。
リビングの様子や窓の景色を眺めながら調理することができる、明るく気持ちのいいキッチン空間に生まれ変わりました。

キッチンスペースをゆったりとった分ダイニングにあたるスペースが取られましたが、そこはテーブルをカウンターに置き換えることで解消。

会話をしながら作業できるようになったことで、その分長くお子様との時間を共有できるようになりました。

棚下に『ハンガーバー』を取り付け、キッチンツールを引っ掛けて収納できるように。

キッチンの奥にはパントリーを設けました。食材や消耗品をストックしておける空間があるといざという時に安心ですよね。

リビングダイニングを多少コンパクトにしても叶えたかったこと。

それは、それぞれの個室を用意すること。家族で一緒に過ごす時間が大切なのはもちろんのこと、一人でくつろぐ時間を持つことも同じくらい大切ですよね。

子供部屋はロフトベッドを設け、立体的に空間を使うことでスペースを無駄なく活用できるようにしています。

空間のアクセントにもなっている、仲良し兄弟をつなぐ室内窓。

自室に籠っている時も小窓を通して家族の気配が感じられるように、ママの部屋にも同様に室内窓を設けています。

それぞれが思い思いに過ごしながらも、時に繋がれる仕掛け。

冒頭でも触れましたが、こちらのお部屋には浴槽がありません。シャワーユニットのみ。確かに、湯船に浸かる習慣のない方にとっては、浴槽はデッドスペースになってしまいます。であるならば、そのスペースを他のものに当てた方がいいのでは?という発想の転換。潔い決断です。

人によって暮らしに必要な要素は様々。自分の暮らしにとって大切なものは何なのか。家づくりをしていると、自分の暮らしに欠かせない重要なものが見えてくる。

そんな自分たちの快適さに正直につくられた、素敵なお家の事例です。

株式会社green建築工房

無垢や木の質感を感じる家づくりを得意とし、大阪・枚方を中心にリノベーション・注文住宅・店舗デザインを提案しているデザイン集団です。

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