今回ご紹介するのは、六角形の躯体壁を持つ特徴的な物件の事例です。リノベーションするにあたり、なによりこの壁を活かすことを考えたのだそう。
ただ、素敵な特長と喜んでばかりもいられない問題が……。
困ったことに、この躯体壁があるのはリビングとダイニングの間。躯体壁は壊せない為、リビング・ダイニングを一体化して繋げることが出来ないという制限がありました。でもつながりはもたせたい……、と頭を悩ませ考えたのが、ダイニングとリビングを結ぶヘリンボーンの床。
自然と壁の向こう側に意識が向くように。分けられているけどつながりを感じられる面白い仕掛け。
ラスティックな材と無機質なアイテムをバランスよく組み合わせて仕上げられた空間。相反する材を合わせることでそれぞれの素材が際立つんですよね。これぞ組み合わせの妙。
そんな空間に採用いただいたのは『ブラックフレームキッチン』。
「面材が無いから黒が強くなりすぎず、狙ったテイストにばっちりでした!」というお客様のなんともうれしい言葉の通り、黒だけどフレームの形状が軽やかなので、意外にもどんなテイストの空間にもすっと馴染みます。
スイッチプレートや窓枠も無機質な素材で仕上げる徹底ぶり。細部への気配りがうれしい。
物件の特長を活かしつつ、マイナスとなり兼ねない制限をユニークに解決した素敵な事例です。
(ヤマキ)
- 「ブラックフレームキッチン」は販売を終了しました。
株式会社リビタ
「くらし、生活をリノベーションする」をコンセプトに、既存建物の改修・再生を手がける会社として設立。
「次の不動産の常識をつくり続ける」を経営ビジョンに掲げ、一棟、一戸単位のマンションや戸建てのリノベーション分譲事業やリノベーションコンサルティング事業、シェア型賃貸住宅や商業施設の企画・運営、PM・サブリース事業、ホテル事業を手がけています。
紹介している商品
関連する事例記事
“働く・食べる・泊まる・ととのう”が集結。池尻大橋の新しいカルチャー発信地「大橋会館」
2023年、東京・池尻大橋にオープンした「大橋会館」。各ジャンルで活躍するクリエイターが多数参画し、築48年の建物を大胆にリノベーション。カフェやレストラン、シェアオフィス、サウナ、ホテルなど、さまざまな要素が詰まった複合施設へと生まれ変わりました。
「広いリビング」だけじゃない。家事ラク間取りが「のんびり時間」を生む、100㎡超えの住まい
誰もが憧れる「広いリビング」。でも、そこでゆっくり「くつろぐ時間」がなければ、本末転倒。子どもが個室に引きこもるのを防ぐ工夫や家事ラク要素を盛り込んで、「広いリビングで家族がくつろぐ時間」をつくり出した事例をご紹介します。
屋根は大きな“植木鉢”!? 人も植物も鳥も、家そのものも育ち続ける、生態系のような住まい
東京・練馬区の石神井公園のほとりに建つ、アーチが連なる不思議な建物。「なんのお店だろう?」と思いきや、実は住宅なんです。散歩の途中につい足を止めて見入ってしまうその佇まいは、そこに住む人だけでなく、植物や鳥までも受け入れる“器”として計画されたもの。そんなユニークな考え方のもとつくられた「鶴岡邸」をご紹介します。