築35年といっても、もともと手入れはとても行き届いていて、アットホームな空気感が漂っていたというマンション。

リノベーションするにあたり、ただ綺麗にするだけでは味気ない。そう考え、35年分の記憶を引き継げるよう、良い質感、風合いを残しながら空間をつくっていったという事例をご紹介します。

古き良さを残しながら。

そう言われて空間を眺めてみると、確かに不思議な雰囲気。今っぽすぎることもなく、もちろん古さも感じません。統一感ある素材とかではないのに、気持ちよく混じり合ってる感じです。色合いが絶妙な玄関ドアは既存なんだとか。馴染んでます。

個人的に特に気になったのは床に使っている淡いグレーのPタイル。フローリングではなく、この色のPタイルを使うことで、面白く空間がまとまっているのかなと思いました。

あとは、玄関横の部屋のガラス使いも気になったところ。全部ガラスだけど、真ん中2枚だけは磨りガラス。適度に明かりが通るので、玄関も廊下も明るくなります。

また、何をしてるかは見えないけど(明らかに覗かなければ!)完璧には遮断しない。存在だけは感じられるというバランスが良いですね。

リノベーションするにあたって、水回りの使いやすさにはこだわったそう。

壁は一面タイルで清潔感があって、キッチンは自体はとってもオープン。でも、吊り戸はついてるので必要最低限の収納は確保。作業スペースも広いので、料理は十分楽しめそうです。

toolboxの商品があるのもこのキッチン周り。

オープンなキッチンは『オーダーキッチン天板』で、その上には『フラットレンジフード』。そのレンジフードにあわせて扉の色をオプションで変えているのが『ラーチの吊り戸棚』。カラーはダークグレーですね。通常は扉はホワイトなのですが、ダークグレーは落ち着きがあって、ブラックのレンジフードに合わせるのにはぴったりです。

最後に、これも素敵。と思ったのが、キッチンの窓。既存の型板ガラスですが、新規のキッチンとの相性も良さそうです。

生活しやすさを考えた使い勝手と、古くても良いものは残す気持ち。心地よい素敵なリノベーション事例でした。

(梅川)

ディ・スペック株式会社

普通じゃちょっと物足りない人に。ニッチで個性的な賃貸・売買物件を独自の視点でセレクトしている、沖縄の不動産屋さん。

  • 「ラーチの吊り戸棚 W1200サイズ」は販売を終了しました。
  • 「壁付けブラケット D550 (L) / (R)」は販売を終了し、現在は新仕様の「壁付けブラケット D550」に切り替わっています。

関連する事例記事

ラフに見えて、気が利いてる。光と風を取り込む半屋外スペースがある、“倉庫っぽい”ワンルーム賃貸
ラフに見えて、気が利いてる。光と風を取り込む半屋外スペースがある、“倉庫っぽい”ワンルーム賃貸
1フロア1戸の賃貸物件で構成された、住宅地の中に建つ小さなビル。リノベーションによって生まれたのは、鉄骨やブレースが現しになったワンルーム。倉庫のような大らかな空間には、住む人の自由な使い方を受け止める工夫と、心地よく暮らすための気遣いが詰まっていました。
間取りは変えずに“居場所”を増やす。ひとり時間もふたり時間も心地よい、夫婦ふたりの「これから」に寄り添う家
間取りは変えずに“居場所”を増やす。ひとり時間もふたり時間も心地よい、夫婦ふたりの「これから」に寄り添う家
3階建ての家での暮らしが徐々に負担になり始めたことから、東京から実家近くの京都への移住を決めたお施主さま。新たな拠点として選んだのは築33年のマンション。暮らしやすさや素材選びを軸に、”お気に入りの居場所”を散りばめた住まいには、無理なく心地よく暮らせる工夫が詰まっていました。
古さを慈しみながら、今の暮らしをそっと重ねていく築古戸建てリノベーション
古さを慈しみながら、今の暮らしをそっと重ねていく築古戸建てリノベーション
築46年の家に残された、古い柱や階段の手摺りなど、建物がもともと持っていた“面影”が住まいに奥深さを与え、今の暮らしにやさしく寄り添う。年月を重ねた家が纏う趣深い空気感を大切にしながら、新しい暮らしが心地よく続いていくように。そんな思いでリノベーションした事例です。
築28年戸建ての1階リノベ。玄関・洗面・LDK、家族の暮らしのベースになる場所を心地よく整える
築28年戸建ての1階リノベ。玄関・洗面・LDK、家族の暮らしのベースになる場所を心地よく整える
4人家族が暮らす2階建ての住まい。「これからもずっと住み続けられる、思い入れのある家にしたい」と考えるようになり、家族の暮らしに合わせて1階部分をリノベーションしました。