リノベーションを前提に家探しをしていたお施主さま。築37年・約70平米の南向き角部屋に、奥さまが思い描いていたアトリエにぴったりの出窓。隣にはレトロな銭湯があり、マンションの名前もどこか愛らしい。自分たちの理想とする “あったら嬉しい” がいくつも重なったこの物件を、迷わず即決しました。
ワンオーナーで37年間、手が加えられていなかったことも、リノベーションのやりがいを感じたポイントのひとつ。今回の住まいのキーになったのは「古建具」。現在は取り壊されてしまった京都の歴史ある遊郭”旧三友楼”で使用されていた建具を、SNSを通じて譲り受けていたお施主さま。それを新居に使いたいと、内装のコーディネートもその雰囲気に合わせて進めていきました。
部屋の壁や間仕切り、ロフト、キッチン、ウォークスルークローゼット、それらすべての高さを1780mmで統一。この寸法は、古建具の高さを基準に設定されました。
高すぎず低すぎないこの寸法は、壁の高さとしてちょうどよく、圧迫感を与えません。そのぶん天井をより高く感じさせ、空間にゆとりを生む絶妙なバランスを実現しています。
ご主人の書斎は古建具をパーテーションとして再利用。仕切りながらも開放感があり、光や視線が通ることで、家族の気配を感じながら心地よく過ごせる空間になっています。
奥さまのアトリエは、広く取った土間の一角に。ウォークスルークローゼットの高さを1780mmにそろえることで、周囲とのつながりを感じながらも、ほどよい距離感を保てる空間になっています。
裁縫の布を広げたり、天井のフックに布を吊るしたりとアトリエとしての機能性も抜群です。
壁には骨材入りのポーターズペイントを使用し、砂壁のような質感を表現。古建具やタイル、ラワンなど異なる素材も調和し、現代のインテリアと心地よくつながります。床は土間との連続性を意識して、グレーの塩ビタイルを採用しました。
キッチンは、ラワンの収納部分とステンレスのオープン部分を組み合わせて構成。素材をミックスすることで、落ち着きすぎず、程よく軽やかな雰囲気に仕上がっています。よく使う食器はオープン棚に、大きな鍋などは収納にしまえるなど、機能性も考慮されたキッチンです。
キッチン把手にはシンプルな『把手の金物』を使用しています。
ベッドスペースは一段下げ、カーペットを敷くことで、気持ちを切り替えられるリラックス空間に。ロフト下は頭の部分だけ囲まれるように設計し、ラワン素材を使うことで落ち着いた雰囲気をつくっています。
古建具を空間づくりの軸にするため、その高さ“1780mm”を基準に据えて設計されたお家。その高さの統一感が、異なる素材や空間をやわらかくつなぎ、ロフトや書斎、土間、アトリエなど、ひとつの空間に多様な居場所を生み出しています。
自由に居場所を選べるからこそ、夫婦それぞれが自分の時間を心地よく過ごすことができ、二人で過ごす時間も特別なものになる。過去と今が交わる住まいに、新しい日々がゆっくりと積み重なっていきます。
 
                ハコリノベ
『“ONE HOUSE FUN HOME”
 自分の想いを詰め込んだ、他のどこにもないその家で、日々の暮らしを楽しんで欲しい。』
そんな想いをモットーに、不動産の仲介、販売、リノベーションをワンストップで行う会社です。
拠点は大阪と横浜。リノベーションのプロフェッショナルたちが、あなたのお家づくりをサポートします。
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