元はふたつの賃貸区画の界壁を取り払い、大きなひとつの区画とすることで、光とゆとりを獲得した。

賃貸物件をお持ちのオーナーさんからのご相談。元々小さめのワンルームを2区画として貸しに出していたものの、くたびれ果てた内装と、時代を経て広さや設備がエリアのニーズを満たさなくなってしまったことで永らく空き家状態となっていました。

リーシングを担当する東京R不動産と共に当該エリアの中での価値を再定義し、2区画をひとつにすることで2人暮らしやSOHOが可能な広めの1区画へと改装を行いました。

時代にそぐわなくなってしまった住戸面積とクラシックな内装。

プランはとてもシンプルに、まず壁を全撤去して大きな空間に。壁がなくなったことで光がこれでもかと差し込む明るい印象に。

どうしても抜けない鉄骨の柱は、あえて大きめに囲ってグレーにすることで大空間の中でのアクセントになるようにしました。

コストをかけられない中でも床は檜の合板仕上げとししたことで、檜特有の清潔感ある明るい床となり、経年した既存の木部を引き立てています。

経年した既存の木部も物件のキャラクター付けに貢献。

個室にも使える部屋の扉は大きく開け放てる引き込み戸とし、天井面をフラットに見せることで、開放した際の空間の繋がりをつくっています。

慎重に色選びをした造作引戸。

天井材には事務所内装で多用され、住宅では既視感のない安価なジプトーンを使用。照明の『レールダウンライト』と相まって、住宅とオフィスの間のようなベース空間となっています。

独立したふたつの個室は、2人暮らしにも書斎にも。

水回りも必要最低限で抑えながらもキッチン背面のモルタル壁出しや、洗面の『モデストレセップ』2灯使いなど、さりげないキャラクター付けを施しています。

質素ながらも明るく気持ちの良い水回り。

これで十分、と思える人にだけささる簡素な素材とミニマルな要素。シンプルなだけに使い手の工夫によっていかようにでも化ける楽しみな空間です。

TBK
オーダーメイドリフォーム
自分好みの空間を、専属スタッフと一緒に実現するフルオーダーリフォーム
対応地域
東京23区および近郊

ツールボックス工事班|TBK

toolboxの設計施工チーム。

住宅のリフォーム・リノベーションを専門に、オフィスや賃貸案件も手がけています。
ご予算や目的に応じ、既存や素材をうまく活かしたご提案が特徴です。

 

オーダーメイドリフォームのご相談はこちら→TBKに相談する
リフォーム相談会定期的に開催中 詳細はこちら→コラムを読む

※毎週水曜日の13時から15時まで、東京・目白ショールームに施工チームがいます。工事に関するご相談も承っておりますので、この時間もご活用ください。

テキスト:一杉

関連する事例記事

「サーフボード丸洗いシンク」がある俺の家
「サーフボード丸洗いシンク」がある俺の家
サーフィンにマリンスポーツ、アウトドア。海にほど近いマンションの一室を買って、自分の“好き”をとことん楽しめる部屋を自分の手でつくり上げた、「俺による、俺のための、俺の家」をご紹介します。
自然と暮らしを組み立てる。テントのような三角屋根の住まい
自然と暮らしを組み立てる。テントのような三角屋根の住まい
大自然の中に身を委ね、風の音に耳を澄ましながら、自分の居場所を自分の手で組み立てる。原始的な体験による癒しと自由を求めて、キャンプに出かける人も多いのでは?そんなキャンプの醍醐味を日々の暮らしに落とし込んだ、テントのような住まいをご紹介します。
工務店男子29歳の一人暮らし。「シティボーイの部屋。」に憧れて
工務店男子29歳の一人暮らし。「シティボーイの部屋。」に憧れて
学生時代から、POPEYEの特集「シティボーイの部屋。」に憧れて、自分なりにインテリアを工夫しながら暮らしてきたというお客様。その想いをリノベーションで実現した、工務店スタッフのマイホームをご紹介します。
諏訪の魅力を楽しみつくすためのマイクロホテル完成!オーナー自らDIY、空間づくりに携わって得たものとは?
諏訪の魅力を楽しみつくすためのマイクロホテル完成!オーナー自らDIY、空間づくりに携わって得たものとは?
ReBuilding Center JAPAN(リビセン)はじめ、魅力的な小商いのお店が点在する長野県の諏訪エリアに、まち歩きの拠点となって欲しいとの思いを込めた素泊まりの小さな宿「mitaya micro hotel」が完成しました。