22mmの薄い壁付けステンレス天板にパワーガスクッカーが映える。

出会ってしまった、主役のコンロ

天板にすっと納まったブラックのガラストップ、見るからに頑丈そうな鋳物の五徳たちとステンレス削り出しの4つのつまみ。いざ、使いだせば、パワフルな炎が中華鍋をさっと包み込み、極めて小さなトロ火に切り替えれば、ジャムや煮込み料理をゆっくりサポート。自在に炎を操れます。

見た目に惚れて、使い勝手に引き込まれ。
食べるの大好き、作って振る舞うのも大好き。そんな料理好きが一目惚れし、もう他が目に入らない。そんな強さをもった海外製のハイパワーなグリルレスのガスコンロ。

このコンロありきでキッチンを組み立てていきたいと思わせてくれる、『パワーガスクッカー』です。

中華鍋を大きな外炎が包み込む。炒め物は一気に仕上げて!

ちょっとずつ規格をはみ出た存在です

「質実剛健」という言葉が似合う、その佇まい。いままで見慣れてきたコンロからは、ちょっとずつ規格をはみ出たその魅力を深堀りしていきましょう。

まずは、サイズ。このコンロの幅は794mm。国産のコンロは、600mmか750mmという規格サイズが多いので、それに比べると迫力があります。とはいっても、海外製でありがちな、桁外れの巨大さはなく、日本の住宅スケールでも使いこなせるくらいのサイズ感なのが嬉しいところ。

天板からわずか7mmという薄さのブラックのガラストップに、黒い鋳鉄の五徳。手前にはステンレスのつまみが並びます。

4口あるコンロの左端に鎮座するのが、火山の噴火口のように、すり鉢状に口を開けたハイパワーコンロ。見るからに一つだけ業務用かのような雰囲気が漂います。

特徴は、2重のフレームで炎の出方をコントロール出来るところ。内炎モードは、真ん中からトルネード状に炎が上がります。鍋底に炎が集中するので、お湯を沸かすのもあっと言う間。

外炎モードに切り替えれば、超高火力の炎が中華鍋の鍋底を包み込みます。最初は、内炎モードで鍋底にたまった油を温め、その油を鍋全体に回したら、外炎モードに切り替え。食材を入れても温度が下がることなく、野菜炒めはシャッキリ、チャーハンはパラリと仕上がります。シンプルに鮮度のいい野菜と美味しい塩を買えば、あとは腕を磨くだけ。ワイルドな炎を見ていると、料理をしている方も見ている方もテンションが高まります。

内炎トルネードと、中華鍋用の外炎はつまみのリングで切り替えて。

このハイパワーコンロで個人的に一番感動したのは、最も火力を弱くした時。すり鉢状のバナーの奥を覗きこむと、一番底の一列にほんのり火が灯っているレベルの「極トロ火」になるのですが、鍋底から離れた場所で火が出ているので必然的に「遠火」な状態になるんです。

チョコレートを湯煎することなく溶かすことができたり、ジャムやコンフィといった、沸騰させず長時間弱火でコトコト煮込む料理もお手の物。パワフルな中華から、繊細なお菓子づくりまで、振れ幅がすごいんです。

すり鉢状のバナーの奥底でほのかに火がつくとろ火モード。湯煎なしでチョコが溶けます。

個人的にもう一つ嬉しいのが、お米を鍋で炊いたり、長時間の煮込み料理をしている時に、鍋底が熱くなったと察して、勝手に火が消えたり弱まるセンサーがないこと。国産コンロにはsiセンサーと呼ばれるものの搭載が義務づけられているのですが、このコンロは適用外なんです。自分の感覚を大事に料理したい方向きですね。

デザイン、機能、耐久性のバランス良しな、スウェーデン生まれ

つまみは、無垢のステンレスの削り出し。ガラストップの印字も、コンロ位置と火力の大小がラインで表現されただけのミニマルデザイン。つまみの存在感を際立たせています。

ずっしりとした存在感のつまみたち。操作パネルのグラフィックも直感的に分かりやすい。

つまみの操作も、使い慣れた国産コンロとは違う考え方で設計されています。カチカチカチと着火させた後、一般的なつまみと逆の設定で、奥に回すほど弱火になっていくんです。火元をのぞきこみながら徐々に弱火にしていく中で、たまにうっかり火が消えてしまったり……あれが起きない構造で、ノールックで一気に弱火に設定できます。この操作性は、毎日使っていく中で本当に便利さが実感できると思います。

ぐいっと奥まで回せば一気にトロ火に。消す時は、一瞬強火を通過して消えます。

つくっているのは、スウェーデンのASKO社。1950年創業の家電ブランドです。デザイン、機能、耐久性、環境への配慮。そのすべてが厳しい基準を満たしており、家庭用機器も、業務用と同じ製法でつくられています。

ちなみに北欧生まれなのに、中華鍋対応?と疑問に思ったのですが、世界中で愛されている中華料理への対応は必須だったのだとか。

中華鍋のような大鍋を安定して置けるリングと、逆にミルクパンのような小鍋を置いてもぐらつかない十字リングの付属品が備わっているので、大から小まで愛用の道具たちを幅広くお使いいただけます。

このコンロ起点のキッチンづくり

海外の事例でよく見かける重厚な石系の天板に限らず、ステンレス天板という一番身近な素材を組み合わせるだけでも絵になるのが、このコンロのかっこいいところ。

このコンロ一つでキッチンが決まる、そんな存在なんです。

コンクリートの躯体現しの壁にステンレス素材、ブラックのガラストップに鋳物の五徳と、使う素材を厳選したストイックなキッチン。

最後にいざ、導入する時に向けて心構えを。

この規格外れのコンロをはめるため、キッチン天板を選ぶ際は、コンロ開口のサイズを自由に指定できるものを選択ください。toolboxでは、「オーダーキッチン天板」「業務用キッチン」が対応可能です。

toolboxスタッフの自宅採用率も高く、ずっと取り扱いたいと思っていた海外製コンロです。やっとその思いが実現しました。

デザイン、スペック、お手入れの手軽さなど、キッチンで何にこだわるかはあなた次第。タイマーや温度管理など今どきの付加機能はないけれど、ガス本来の炎を操る楽しさが実感いただける「パワーガスクッカー」。料理好きな方にぜひ選んでいただきたい、パワフルな存在です。

パワーガスクッカーの全1商品

KB-KC028-01-G287
¥458,000
担当:青 / テキスト:来生

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