時代を選ばず惹かれてしまう、憧れの色艶。

飴色の部屋

長年少しずつ揃えてきた椅子やレコード、何とも呼べない愛嬌のあるオブジェが並ぶシェルフ。コーヒーの香りとスピーカーから流れる音楽まで漂ってくるような。少し埃っぽく懐かしいその部屋に夕日が差し込むと、ゆっくりと黄金色に染まっていく。

郊外の新興住宅地で育った私にとって、かつて雑誌で見たその部屋は「憧れの大人像」そのものでした。

いつかその中でくつろぐ自分を、自然に想像してしまうような、体温を感じる部屋。

当時はその雰囲気が何の素材でつくられているかなんて考えたこともなかったものの、いざ理想の空間を考えた時に浮かんだのが、記憶の片隅にずっと残っている、あの飴色の部屋。静かな日々の記憶がそのまま染み込んだような、温かみのある足元。

大切に組み立ててきたインテリアを完成させる、最後のピースに相応しいフローリングを探して辿り着いたのがチークウッドでした。

チークウッドと聞けば

どんなイメージが浮かびますか?北欧ヴィンテージ、ミッドセンチュリー、コロニアルスタイル……名だたるデザイナーに愛され、長く使われてきた歴史を持つ樹種だからこそ、浮かぶイメージも様々ですが、共通しているのは「なんだかいいもの」という感覚じゃないでしょうか。

かつて普及していたミャンマー産の天然チークは、現在では伐採が制限され、簡単には手に入らない存在になってしまいました。代わって主流となった植林材は、安定して手に入る良さはあるものの、黄色味が強かったり、産地によって表情がバラバラだったり。

あの憧れの「理想の色艶」を今の時代で手に入れるのは、思っていたより骨の折れる作業です。

『チークウッドフローリング』が目指したのは、現代の視点で見つめ直した往年のチーク。

真新しい床に、使い込まれたものが自然と溶け込む。「届いたその日からしっくりくる」を形に。

インドネシア産のチークの中でも、油分を豊富に含んだ中心部を厳選。白太と呼ばれるまだ若く色の薄い部位を除いた材に、国内で着色塗装を施し仕上げています。

また、床は広い面を占めるものだからこそ、素材感を存分に味わえることにもこだわりました。小さな木片をつなぎ合わせたユニタイプではなく、継ぎ目のない一枚のソリッド材。そして15mmというずっしりとした厚みのある無垢材です。

無垢材ゆえの色のバラつきを抑えつつ、チーク本来の美しい木目と重厚感をしっかり感じられる。「深い飴色としっとりとした艶」の理想の塩梅をお届けできるようにしました。

いつ手に取っても、思い描いたチークウッドが手に入る。安定した質を実現できるのも塗装済み品の良いところ。

家具を敷く

一生を共にする家具に相応しい素材は、足元でこそ。

硬さだけでなく、繊細な加工に耐える粘り強さを持ち、乾燥による狂いが少ないチーク。長く使う家具に最適な素材として、愛されてきた歴史ある存在です。あの美しいヴィンテージ家具の造形が、数十年を経た今も損なわれずに残っているのは、チークが持つ「しなやかな強さ」があるからこそ。

そんな銘木は床材としてみた時にも、優れた点がたくさんあります。

油分を多く含んでいるため、足触りはしっとり滑らか。水や湿気に強く、日々の暮らしで気負わず使える心強さも備えています。

冬でもカサつかず、天然の油分が内部から滲み出るような、なめらかさを感じます。

また、個人的に感じているのが家具を受け入れる懐の深さ。

例えば椅子との相性を思い浮かべてみても、重厚感のある一脚にも負けない力強さを持っていますし、華奢な一脚を合わせてもその繊細さを一層引き立ててくれる。ダークトーンの家具を置いても暗く沈みすぎず、明るい色の家具なら美しいコントラストが生まれます。

どんなスタイルも受け止めて、魅力を最大化してくれる。そんな樹種は考えてみても他にはなく、チークだけに備わる唯一無二の個性なのかもしれません。

「乱尺」に比べ表情豊かな「パーケット」を廊下に。狭い場所に変化を生んでくれます。

育て甲斐のある床

チークは数ある木材の中でも、特に美しい経年変化を見せる樹種です。

あらかじめ塗装を施した「チークウッドフローリング」も、施工直後から理想の色味に近い状態ですが、その下の木材自体が1〜2年かけて深みのある色に変化していきます。使い込むほどに艶を蓄え、塗装だけでは出せない奥行きのある風合いに育っていくのです。

色褪せることなく、深い褐色に進化していく。「熟成」という言葉がよく似合う。

かつて雑誌の向こうにしか存在しないと思っていた飴色の床が、大人になった今、少しだけ背伸びをすれば手に入る。

一見して良いものと分かるヴィンテージチークの世界。「一生をかける価値のある床」というとちょっと大袈裟かもしれませんが、自分の手でそんな雰囲気になるまで使い込んでみたい。

そんな将来があるものと付き合っていく毎日は、長い時間をかけて自分を肯定してくれるような穏やかな喜びを運んでくれるはずです。

工芸品のような精緻な編み目の「パーケット」。光の角度で表情を変え、足元を華やかに彩ります。

チークウッドフローリングの全3商品

担当:山下、エン / テキスト:岩崎

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