つるんとした「T番タイル ホワイト 75角」にグリーンのカラー目地をつめて。

ポップな洗面室にようこそ

カラフルな床や壁のアクセントカラー、ビビットなタイルやカラー目地であそぶのもありか?なんて、楽しそうな色で溢れた世界。ポップな洗面室の理想のカタチ。

そんな空間にはクセありの小物たちがよく似合う。旅先で一目惚れした民藝の動物、キッチュなプラスチック雑貨。壁には、ポスターやポップアート?この前、お店で見かけたポストモダンデザインのクセあり照明も似合いそうだなぁなんて、妄想が広がります。

あるようでない、こういうあそべる洗面室。それは、こんな空間に似合う洗面台の選択肢が少ないからでは?

というわけで、ポップな洗面室に似合う洗面台をつくろうと思った時、真っ先に浮かんだ素材が、いろいろなものを大らかに受け入れてくれる、大好きな積層合板、プライウッドだったんです。

木口にだけ木が見えてくるホワイトも。(W1500 引き出し、シンクはデッキ水栓 600)

積層切りっぱなし、プライウッドが好きなわけ

今回採用したのは、「バーチのプライウッド」。明るくて柔らかい木目のバーチを、薄くスライスして積み重ねたもので、家具好きの方からすると、アアルトのアルテックの家具シリーズでお馴染の素材かもしれません。プライウッドのいいところは、どこを切っても積層の縞々断面が見えるところ。下地の位置とかを気にせず切ったり打ったり加工できる、ぎっしり詰まってる感じが、ある意味無垢材っぽく付き合えていいなと思ってまして。無垢材より、気軽に扱える工作感もむしろいい。

手掛の断面にも縞々がのぞいています。この縞々具合のキレイさを考慮して、今回はラトビアバーチを採用。

木口テープを貼って、キレイに仕上げてしまうのとは違う、プライウッドだから出来る「積層断面見せの切りっぱなし」をデザインに落とし込みました。収納部の扉は、断面を隠さないよう、あえてインセットで納めて、グリッド感を強調。手掛けも四角く切り抜いただけにしています。

収納の扉は、引き出しと開き戸タイプの2パターン。サイズによって、扉のサイドにオープン棚が付くのですが、ラインナップ画像を見比べてみると、見た目のバランスがそれぞれ違ってキャラ感あり。どのキャラを選ぶのかはお好みでどうぞ。

W650サイズは、扉収納のみ。開き戸はざっくり仕舞い込めます。

W900以上から片側オープン棚。左右が選べます。

サイズオーダーでも、扉付きの収納部のサイズは固定。壁付水栓用シンクを合わせた場合。

W1210以上は両サイドにオープン棚。写真はW1500タイプ。

軽やかでなくっちゃ

ポップな洗面台であるために、軽やかさは何より大事なポイント。本体は壁に、床からフロートさせて取り付けます。特にあまり広くない洗面空間の場合、洗面台の下の床が奥まで見えてくると、視覚的な広がり効果が全然違うんですよね。床が大きく見えてくるので、床材選びもぬかりなく。

そして、ただ浮いていればいいってものでもありません。洗面台自体のボリューム感も大事です。深すぎない、一般的な洗面よりもコンパクトな450mmという奥行きが、実際の空間に設置された時、軽やかに効いてくるんです。

この奥行きが実現できたのには、使いやすくコンパクトなスクエアシンクとの出会いもありました。

幅は、固定サイズのW650とW900mmの2つと、910〜1500mmの間で10mm単位でサイズオーダーも可能です。両脇の壁ぴったりにオーダーするもよしですが、あえて、両サイドを少しずつ空けて、壁面のタイルを見せたりするとより浮遊感が出るからおすすめです。

セットのシンクは、ハンドソープを置けるデッキ付き立水栓用とふちが立ち上がっただけの壁付水栓用が選べます。

水もへっちゃら気軽に使えるDAPとの出会い

造作でもつくれてしまいそうな、シンプルなこの洗面台ですが、実はプライウッドの表面に、クリアのウレタン加工よりも強い仕上げが施されているんです。

その名は「DAP(ダップ)」。なんだか踊れそうな名前もいい。

プライウッドの表面に薄く特殊なDAP樹脂のコーティングを施すことで、水や汚れに強く、でも、見た目はマットな仕上がりに。メラミンよりも薄い仕上がり厚なので、触ってみてはじめて、あれ、なんか表面に仕上げされてる?と分かるレベル。このクリアDAPとの出会いがあって、大好きなプライウッドを使った洗面台開発が一気に進んだというわけなんです。

DAPは色付け加工も出来ます。ホワイトはすっきりした中、断面にだけ木が見える感じが可愛かったので、ラインナップに加えてみました。

マットな表情で、梨地のような手触り。耐水・耐汚染・耐熱性に優れています。木口はクリア塗装済み。

プライウッドといえば、アアルトやイームズをはじめとする20世紀の偉大なるデザイナーたちの家具から、shopbotなどのデジタルファブリケーションな世界まで「技術革新とデザイン、量産へのチャレンジ」みたいなイメージが思い浮かぶわけですが、今回は、プライウッド×DAPとの出会いによって、新たな水回りの選択肢が増やせたかなと思っています。

ラグジュアリーとか、すっきり、流行りモノとは別軸の、個性あふれるクセ強めで楽しげな世界。みなさんの思い浮かぶポップな世界って、どんな色やモノで溢れてますか?BGMの音楽は何が流れてるんだろう。

組み合わせる素材選びだけでは完結しない、そこで使うもの、飾るもの含め、好きなモノで構成されたポップな洗面室。この「プライウッド洗面台」で、やっちゃってください。

プライウッド洗面台の全18商品

担当:山下、早川 / テキスト:来生
関連カテゴリー

洗面ボウル・洗面台に関連する商品コラム

ハイサイドシンク
ハイサイドシンク
¥26,800~
たゆたう光のあるところ
有機的で柔らかな形の洗面・手洗いシンク。コンパクトなサイズながら、コの字型のバックガードでしっかり囲われ、周囲を水はねから守ってくれます。鋳込み成形という昔ながらの製法を引き継ぎつくられる、ゆらぎのある質感が魅力です。
スクールシンク
スクールシンク
¥87,000~
家庭の洗い場
かつて学校や公共施設で目にしたような、オールステンレスの洗面シンク。広いシンクとバックガードで、周囲への水はねを気にすることなくガシガシ洗える日常使いの流しのような存在です。設置したい空間に合わせて横幅をサイズオーダーできます。
人工大理石の洗面カウンター
人工大理石の洗面カウンター
¥122,000~
イノセンスな白
人工大理石ならではの、やわらかな白さが特徴の洗面カウンター。幅はサイズオーダーが可能で、施工したい場所にぴったり納まります。シンクの位置も指定ができます。
ミニマル洗面台
ミニマル洗面台
¥98,800~
フィットする心地よさ
設置したい空間の幅に合わせてサイズオーダーできる、壁付けのオリジナル洗面台。ぴったりにオーダーすることで、洗面台と壁のあいだの微妙な隙間がなくなり、洗面室を有効活用することができます。