「インテリアを楽しみたい!」と思ったとき、家具や照明についてはよく考えますが、実は、お部屋の印象を大きく左右するのは“床”。床さえ、バシッと決まれば空間は成立すると言われるくらい重要な部位です。

空間の中で広い面積を占める床は、その上に配置される家具や照明に大きな影響を与えるのです。

そんな、自分らしいインテリアをつくるための基礎となる、フローリング選びのポイントを紹介する「フローリングガイド」。樹種や性能などポイントはいろいろありますが、何はともあれ「見た目」から。Vol.1では、好みの顔をしたフローリングを見つけるコツを紹介します。

この人に聞いた
一杉伊織

フローリングの商品開発を担当し、施工部隊のリーダーも務めるtoolboxメンバー。

理想のインテリアテイストからフローリングを選ぶ

「どんなフローリングを選ぶか」ということの前に、理想とするインテリアをイメージしておくことが重要です。そうすると理想のインテリア空間にマッチするテイストのフローリングを絞り込みやすくなり、あとになって家具とフローリングの相性が合わず後悔する、なんてことがなくなります。

NATURAL ナチュラル

ナチュラルな雰囲気の空間に仕上げるには、色味が明るく、さっぱりした質感のフローリングがおすすめ。どんな家具にも合わせやすいのがポイントです。

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¥6,400/㎡

VINTAGE ヴィンテージ

重厚感のあるインテリア空間づくりには、長年使い込まれたかのような、ラフ感のあるフローリングがぴったり。ヴィンテージ家具やインダストリアルテイスト、北欧家具とも好相性です。

ヴィンテージ加工フローリング アッシュグレイ63,126,189(幅3種MIX貼り)

DECORATIVE デコラティブ

上品で洗練された雰囲気に仕上げたい場合は、パーケットやヘリンボーンなどの寄木貼りフローリングがおすすめ。印象的な空間をつくりやすく、主張が強い家具との組み合わせを楽しみやすいのもポイントです。

フローリングの色で空間の見え方が変わります

フローリングの色によって、空間の見え方は大きく変わります。明るい色合いを選べば開放感ある空間に。濃い色味のものを選ぶと重厚な雰囲気に仕上がります。

明るい色味のフローリングを使うと、空間全体が明るく、広く感じられるようになります。

濃い色味のフローリングを使うと壁や天井との関係にメリハリが生まれ、空間が引き締まります。

天井と床の組み合わせ

フローリングの色を選ぶときは、床だけで考えずに、天井とのバランスも考えて選ぶようにしましょう。空間に感じる広さや雰囲気をさらに効果的に変えてくれます。

白く塗装した天井に、濃い色味のフローリングを合わせることで一番暗い箇所を床に。そうすることで空間の重心が低くなり、天井が高く見えます。(ヴィンテージ加工フローリング ロースト189

濃い色味の木材を天井に貼ると、重心が上になり落ち着きのある空間になります。また、合わせるフローリングは明るめの色合いにすることで暗過ぎる部屋にならないようにしています。(ソリッドオークフローリング オーク55,90,120/無塗装 (幅3種MIX貼り / オイル塗装済み))

POINT
広い面積で見ると色の印象は変わります

貼り上がったフローリングを見たときに、小さいカットサンプルでイメージしていた印象と少し違うなということがあります。それは面積の小さいものほど、暗く、くすんで見えてしまう視覚効果がはたらくからです。

フローリング選びのときは、少しだけ意識するといいかもしれません。

板の幅は狭いのが良い?広いのが良い?

基本的には空間の広さに合わせて板幅を決めますが、広いものを使うと空間がおおらかに見え、狭いものを使うと賑やかな印象に仕上がります。同じ面積でも使う板の枚数が変わり、木目の見え方も変わるからです。どんな空間に仕上げたいのかというイメージに合わせて、板幅を検討しましょう。

狭い空間に広い板幅のものを使うと単調な印象になりやすいので、板幅の狭いフローリングがおすすめです。(継ぎ無垢フローリング オーク

幅の広いフローリングはどっしりと落ち着いた雰囲気があり、広々とした印象を空間に与えることができます。(ラスオークフローリング オーク180/無塗装 (オイル塗装済み))

POINT
一般的なフローリングの幅とは

一般的に流通しているフローリングの多くは、板一枚の幅が70~90mm。toolboxでは、狭いもので55mm、広いもので189mmと、ほかではなかなかない板幅のフローリングも取り揃えています。広い板材の方が良い物という意味ではありませんが、広い板幅のものをつくるには太い材木が必要になるため、価格が高くなる傾向にあります。

3種類の幅を取り揃えた『ヴィンテージ加工フローリング』

長い年月を経たような味わいを備えたフローリング。板幅は国内流通品では珍しいビックサイズの189mm、どんな空間にも使いやすい126mm、スマートな印象の63mmを展開。同じフローリング材でも幅が違うと雰囲気が随分変わります。

POINT
“ミックス貼り”という技も

幅違いをミックスさせて貼るという技もあります。3種類の幅が並ぶことで床のリズムに変化が生まれます。

貼り方によっても見た目の印象が変わります

フローリングには様々な貼り方のパターンがあり、貼り方によっては見た目が大きく異なります。

ベーシックなものからデザイン性の高いものなど。バリエーションを紹介します。

乱貼り

繋ぎ目がランダムな位置にくるように貼る方法。バラつきが自然な木の表情を引き立てます。材の長さが一定ではない乱尺タイプのフローリングは自然と乱貼りに仕上がります。

りゃんこ貼り

定尺と呼ばれる板の長さが一定になっているフローリングを、一定の間隔でずらして貼っていく方法。貼り上がりに規則性が生まれ、キッチリとした印象の空間に仕上がります。

斜め貼り

ヘリンボーン貼り

木片を組み合わせて柄をつくる「寄木貼り」の手法のひとつ。板と板で直角をつくるように貼っていきます。デザイン性が高く、クラシカルな印象の空間に仕上がります。

市松貼り

こちらも「寄木貼り」のひとつ。同じ長さの板を並べてつくった正方形を1組とし、板の向きを交互にしながら貼っていく方法。昔の学校や米軍ハウスで採用されていた仕上げです。

部屋の形とフローリングを貼る向き

フローリングを貼る向きは、空間の広がり方や奥行き感に影響します。

基本的には、部屋の長手方向に対して平行に板を貼っていくと、空間が広く見えます。

POINT
部屋を繋がっているように見せるテクニック

狭いスペースなどで長手方向がはっきりしない箇所は、他の空間との連続性を考慮しながら向きを決めていくのが良いでしょう。また、バルコニーにデッキを貼る場合、隣接する部屋のフローリング方向に合わせて貼ると、部屋が繋がっているように見え、空間に広がりが生まれるのでおすすめです。

インテリア空間に見合うフローリングのイメージは掴めましたか?

『フローリングガイド』Vol.1では「見た目」からのフローリング選びのポイントとして、フローリングのテイストや色、幅、貼り方によって空間の印象がどんなふうに変わるのか比べてみました。イメージが浮かび上がってきたところで、次回は気になる「樹種」の話。さまざまな木の種類の中から、自分にぴったりのフローリングを選ぶためのポイントをご紹介します。

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