長く付き合う家具をこしらえる
アンティーク家具で出会う、よく育った木のテーブルや椅子。昔のスクールチェアなんかに無垢のオークが使われてたりすると「この時代はこんな贅沢なつくり方をしてたんだ」と驚くと同時に、ひとつの家具をメンテナンスしながら大切に使う姿勢にグッときてしまいます。
何度も塗装をし直して、時には表面を削って。表面にできた凹みや深く変化した色味も個性になる。完成した時に美しく、時を経るほどに価値が出てくる。
そんな付き合い方ができるのも、無垢材だからこそ。
無垢材とは、言葉の通り混じり気のない純粋な木のこと。丸太から切り出した本物の木を、お好みのサイズに合わせて加工する『フリーカット無垢材』は、木本来のずしりとした量感や、木目模様の美しさを堪能することができます。
好みの樹種を見つけたら、塗装や細部の加工にこだわって。天板や棚板、造作カウンターなど欲しい家具をオリジナルの仕様に仕立てて使える「フリーカット無垢材」です。
個性それぞれ8つの樹種
無垢材は樹種選びこそ醍醐味!色の濃淡だけで選ぶなんて勿体無い。木目の出方や、肌が触れた時の温度感、重みや経年変化で深みを増していく様子まで、樹種によってそれぞれ個性があります。
とはいえ、世界には無数の木材の選択肢が存在します。その中でも日本の住空間での親しみやすさや、選びやすい価格感など、厳選した8種を取り揃えました。
例えば「タモ」は、真っ直ぐと伸びていく、はっきりとした木目が魅力で、カフェのカウンターやホテルのラウンジなど、広い面で象徴的に使われることが多い樹種です。その伸びやかな木目は畳や障子など、和の設えにも相性良くハマります。
最近では、家具としてオークに並んで人気が高まっているのが「ブラックチェリー」。シェーカー家具や以前Yチェアで使われていた樹種で、赤く深みのある色合いに育てて行きたくなる魅力を持っています。
それぞれの樹種が、ここでは語り尽くせないほどの魅力を秘めています。個性を見極め、ぜひお気に入りの樹種を見つけてみてください。
欲しいサイズピッタリにオーダー、丸天板も
作成できるサイズは幅100〜3000mm。例えばベッドサイドのテーブルから8人がけの大きなダイニングテーブルまでつくれます。丸天板であれば直径300〜1200mmと、ちょっとしたお盆サイズから6人で囲む円卓まで対応可能。
自然の木から切り出した板を、オーダーいただくサイズ・形に合わせて一枚ずつ加工をするため、大きなものは「幅はぎ材」としてつくられます。重厚な一枚板・銘木の世界とは異なり、家具として部屋に迎えやすく、付き合いやすい自然な表情です。
無垢の木材は気温や湿度によって収縮、膨張を繰り返します。周囲の環境によって起こる反りを軽減できる加工として「反り止め加工」もご用意しました。奥行き500mm、丸天板の場合は直径600mmを超えるような大きさでつくる際には、選択しておくと安心です。
幅3000mmを超える長いサイズを検討している方は4mまでつくれる「フリーカット集成材」もあります。ぜひ合わせてご検討ください。
キッチン・洗面での使用にも耐えうる、セラウッド塗装
木と付き合っていくためには、表面の塗装は欠かせない要素です。
「フリーカット無垢材」は、使用する環境に合わせて「自然塗料」「ウレタン」「セラウッド」の3種類から塗装を選択いただけます。
「自然塗料」はツヤのないマットな仕上がりで、木本来の手触りや経年変化を楽しみたい方におすすめのオイル塗装です。表面が乾いてきたら同じオイルを使って自分でメンテナンスを続けて育てていくことができます。
「ウレタン」と「セラウッド」はわずかにツヤのある仕上がり。傷や水、汚れに強く、機能性を重視したい方に向いています。特にキッチンや洗面など長く水と付き合う場所では、より耐水性に優れた「セラウッド」がおすすめ。
日々のお手入れのしやすさや、どんな風に変化を楽しみたいかによって選んでみてください。もちろん、無塗装で手に入れた後、自分で塗装を施すのも手です。手をかけた分だけ、一層愛着が湧いてくるはず。
職人の家具のような完成度を求めるなら
家具としての完成度の高さを追求する方に着目していただきたいのが「面取り加工」と「角丸加工」です。「角丸加工」はその名の通り角をRにカットする加工。数値が大きいほど緩やかなカーブを描きます。
「面取り加工」とはエッジの処理の仕方で、こちらも数値が大きいほど丸みを帯びた状態になっていきます。
この2つの加工を組み合わせることで、家具職人が仕立てたようなディテールに。断面まで本物の木目が見える様子は、合板や突板では出せません。無垢ならではの量感をしっかり感じることができます。
もちろん、どちらか片方の加工だけでも効果的です。テーブルやキッチン天板など、手元が触れる場所は2〜3mmでも面取りしてあれば、触れた時の柔らかさが違ってくると思います。
サイズが自由に決められて、角の丸みや面取りなどディテールにもこだわれる「フリーカット無垢材」。テーブルや棚、キッチンや洗面など家づくりの素材として、長く愛せる一枚を仕立ててみてはいかがでしょう?