住み手の個性が現れる壁
ペンキを塗ったり壁紙を貼ったり、カスタマイズOKなフリーウォールがある賃貸住宅「カスタマイズUR」。
これまで、モデルルームやイベントの様子をお届けしてきましたが、実際入居者さんはどんな暮らしをしているか。3部屋の暮らしとカスタマイズの経緯を取材してきました。
ゾーニングの妙
まず1件目は、キッチン横からダイニング・リビングにかけての長いフリーウォールが特徴的な品川八潮パークタウンにお住まいのカップルの方。
ご結婚を機に2人と生まれてくる赤ちゃんのための住まいを探して、このお部屋にめぐりあいました。
もともと、DIYで椅子にちょっとしたペイントをしたりとカスタマイズ好きだったのは奥様の方。入居者特典でもらえるカタログの事例などを参考に、どう色を塗り分けるかシュミレーション。
奥のソファーゾーンの淡いグリーンと手前のグレーは塗装仕上げ。真ん中のランダムな縦のアクセントカラーの部分は、薄い木に色を塗り分け接着しています。
割り付け図を元に、東急ハンズで板材を固定幅にカット。その後は手ノコで切り分け、塗り分けしていったそう。木も接着が弱く浮いてきてしまったりと、悪戦苦闘した末の力作です。
最初は、白色を予定していたというダイニング側のグレーの壁も最終的にバランスをみて、グレーに。ランダムの木のアクセントカラーも引き立ってます。
ちなみに、色の塗り分けやバランスを考えるのに使ったパソコンソフトは、「エクセル」の図形描画機能!
私たちには、設計用の図面作成ソフトを使うことに慣れてしまっていますが一般の方で、長さを指定出来る身近なソフトだと、手書き以外は確かにExcelなどの応用になりますね。
シュミレーションをすること自体のハードルが高いことも痛感しましたがやる気になれば、なんでも出来るという、入居者さんのパワフルさを感じた取材となりました。
やり方に、こうすればベターという経験則はあれど、正解なんてないんです。
なぜ、この部屋を選んだのかという質問に、当初、実はこの品川八潮の存在自体知らなかったが、敷地内のゆとりと緑あふれる環境、部屋の間取りが子育てにいいと思ったからという回答をいただきました。
品川八潮のエリアの特徴については、こちらをご覧下さい。
取材時には、お腹にいた赤ちゃんも、めでたくご誕生。数年後には、お子様も楽しめる壁に進化するのでしょうか。楽しみですね。
不安は練習で解決!DIYはモチベーションアップがポイント
続いて2件目は、「フリーウォール」2面タイプの間取りがあるフレール西経堂。
元々DIYに興味があり、お家の近くだからと気軽な気持ちでモデルルームを見に来てみたら気に入ってしまい、その場で申し込み。急遽住み替えすることになってしまった!? カップルです。
前述の通り急にお引越が決まった入居者さん。楽しい妄想がはじまる前に、本当に自分たちでカスタマイズ出来るのかしら……と、奥様がどんどんナーバスになっていき……。
これはまずい!と事前に「ベンジャミンムーアの塗装レッスン」を受けて、DIYへのテンションをあげていったそう。
ともすると、面倒くさいと後回しになってしまうDIY。ノリと勢い、大事です。とても。
入居者特典のスターターキットプレゼントは、塗装セットを選択。2面あるフリーウォールのうち、メインの方には以前から雑誌を見て決めていたという淡い水色を、小さい方の壁はそこに合わせて、もう少し濃いブルーを選択。
塗装レッスンに行ったベンジャミンムーアのショールームで迷いに迷った末に決められたとのこと。
色の組み合わせって悩みますよね。同系色でトーンを変えるワザはお見事!すごくいいバランスです。
今は、時間があればホームセンターやショップをのぞいて何かないかと物色するのが楽しいとのこと。
取材時には、お部屋の片隅に、取り付けを控えた木の板やフックたちが立て掛けられ、出番待ちしていました。
買ってきたネジの径が合わなかったりといった失敗にもめげず、日々トライ&エラーを繰り返しながら、ちょっとずつマイペースにカスタマイズを楽しむおふたり。今後の進化が楽しみです。
隠れていた個性が溢れ出た!?
3件目も、2件目と同じ間取りのフレール西経堂のお宅。
こちらのお部屋は、同じ間取りでも、こんなに雰囲気が変わるのかというおだやかで深い色味のグリーンに包まれていました。
ヨーロッパに住んでいた経験もあることから、住まいに手を加えていく文化に慣れ親しんでいた入居者さん。
最初から壁は気持ちが和らぐグリーンに塗装すると決めていたそう。家具を入れる前に塗装を完了すべく、引越直前、DIY好きのお友達に手伝ってもらい、壁の塗装を完成させました。
グリーンになった壁には、昔から大事にしているというモノクロのステキな写真を1点だけ掛け、それ以外はあえて何も手を加えない、シンプルな仕上がり。クラシックなデザインのガラス棚やウッディーな家具が、グリーンの壁に映えます。自分の好きな家具や小物だけに囲まれた生活を手に入れた入居者さん。
たまに遊びにくるお子さんには、「趣味が爆発したね」と言われたとのこと。
「自然光が入る日中と、夜の照明の光でも色味が違って見え、仕事から疲れて帰ってきても、このグリーンの壁を眺めていると癒されます」遊びにきた友人からはこの壁に絵を描きたいというオファーもあったそう。
「1年ごとに、その時の気分で色を変えてみるのもいいかもしれませんね。冒険したくなる壁だと思います」と嬉しいコメントをいただきました。
以上3件の入居者レポート。いかがでしたか?
カスタマイズ自由なフリーウォールがある住まい。想像していた以上に、それぞれの個性が溢れ出たフリーウォールと、入居者さんがここでの暮らしを楽しんでいる様子を目の当たりにして、一気にうれしい気持ちに満たされました。
今回のURの物件に限らず、いま、世の中でカスタマイズ可能な賃貸物件が増えてきています。
将来家を買いたいと思っている方にとっても、賃貸時代から、自分の好きな世界観を具体化する家づくりにトライすることはDIYをする、プロに頼むに関わらず、絶対にいい経験になると思っています。
毎日暮らす我が家が少しでも快適で楽しい空間になるように。toolboxもそんな皆さんのお役に立てるよう、がんばります!