あっという間に師走に突入してしまった2023年ですが、大変お待たせいたしました。最新カタログがやっと完成しました!

今年は、10月末にオープンした大阪ショールームの情報を入れ込みたかった事情などもあり、例年より少し遅れての発行となりました。

毎年楽しみにしてくださっている方も多い、表紙のテーマをはじめ、今回のカタログの込めた思いを、お伝えさせていただきます。

表紙のネタは、スタッフの思いや世相が見える「妄想の家ナイト」から

カラフルなイラストの表紙が、建材カタログのイメージからはほど遠い、わたしたちtoolboxのカタログ。表紙づくりのスタートは、スタッフほぼ全員参加の「妄想の家ナイト」からはじまります。

事前に、その年ごと「自分が住みたいと思う家」を妄想してきてもらい、一人一人発表しあうイベントです。就業時間後、お酒を飲みつつ、ごはんを食べながら行っているのですが、家からリモート参加のスタッフのスタッフもいて、リアルとオンラインのハイブリッド開催です。

まずは乾杯から。東京・目白オフィスの地下で行いました。新人スタッフも増えてきて、今年は総勢41名の参加に。

毎年、普段仕事では絡みの少ない違うチームのスタッフの意外な素顔が見えたりするのも面白いところなのですが、40代の男性スタッフは10代思春期の娘との距離感に悩み、距離感が変化できる可変性のある家を提案。20代の若い女性スタッフにドン引きされていたり……

ここ数年は、新卒スタッフも増え年齢層が幅広くなったので、意外な価値観に気付いたり、やっぱり年は関係なく共通な思いを感じたりするのも面白いところです。

大好きなお弁当を家に見立てて熱く語る新卒スタッフ。手書き派から、最新AIの画像生成を駆使する派まで、表現方法も多岐に渡っていました。

通勤時間が不快すぎるから、電車を家にしちゃえばいいんじゃないかと電車愛を爆発させる商品開発スタッフ。絵が上手い!

一人3分×41名分。休憩をはさみつつ。約3時間で最後に今年のみんなの意見の振り返りをして、いったんこの日は終了。後日PRチームで具体的なテーマに絞り込んでいきました。

出たアイデアは、リアルタイムで近いテーマ別に分類していきます。

「すごくパーソナルで、みんなバラバラ」そんな思いを電車に載せて

ここ数年は、コロナ渦の行動規制や家ごもり、それが終わった開放感など、アイデアはそれぞれ違っても、大きく共通のテーマが見え、世相を現してるなぁと感じたものでした。

が、今年は、見事にみんなバラバラ!パーソナルな課題解決のお悩み、欲望が多かったのが特徴的でした。

やっと外にも自由に行けるけど、家にいる快適さも知ってしまった。リモートワークは継続しつつも、出社日数が増えることでの移動の不快さを解決しようとしたり。地方に移住したスタッフたちは、永遠に終わらない草刈りなど、リアルな日常の問題と向き合っていたり、子供の成長とともに変わっていく家族との関係性と向き合っていたり。

カタログ表紙に妄想の家を書き始めて、今回で5シーズン目に突入。歴代のアイデアを見比べつつ、表紙の構成を考えているところ。

そんな思いを線路という規制がある中、個々の思いを載せて走る電車で表現したい。そんな複雑なオーダーを、今年もイラストレーターの舞木和哉さんがイラストに盛り込んでくれました。

今年は縞々にチャレンジ!絵のバランス、色味などを決めているところ。本棚に立てた時の束の部分にもご注目ください。

裏表紙、中扉までくすりと思える要素をぎっしり詰め込みました。じっくり読み込んでくれたら嬉しいです。

毎年撮り下ろし!前半の妄想を実現した事例とモノづくりページ

カタログ前半は、妄想を実現した人の家づくりの事例を3件ご紹介。

今年も、それぞれの妄想が体現された素敵なお家に訪問、取材させていただきました。どんな妄想をしていたのかがパッと伝わる舞木さんのイラスト付きの解説とともに、ご紹介しています。

山の中の2拠点目の小屋。ここちよいスケール感でした。コラムをお楽しみに!(撮影:Masanori Kaneshita)

え!床が透けてる?と衝撃なこの家の詳細はこちらをご覧ください >User’s Report(撮影:Masanori Kaneshita)

海のような青い床が印象的!カラフルな色は何からインスピレーションを得たのか……こちらも後日コラム化しますので、お楽しみに。(撮影:Masanori Kaneshita)

ただの素敵な建築写真を撮るのではなく、この住まい手の妄想が実現した様を伝えるにはどういう構図がいいのかを、毎年一緒に考え、写真で表現してくれるのは、カメラマンの兼下昌典さん。

事例の後に続くピンク色の解説ページと見比べながら、どんな妄想を実現したのかをご覧ください。

イラスト:Kazuya Mougi

その後に続くは、私たちが大切にしているものづくりへの思いを伝えるページ。今年は2つの取引先の工場を訪問してきました。

『鉄の手摺』をつくってくれている金属加工工場。先々代から受け継がれる渋い機械たちが現役で使われています。

『人工大理石の洗面カウンター』の工場にて。撮影する兼下さんを撮る工場の広報さんを撮る私。という入れ子構図に(笑)。

最近の工場の俯瞰の写真は、実はドローンで撮影しています。工場のみなさんも興味津々。

完成した写真たちがこちらです。
紙面の都合で小さいサイズになってしまうのが惜しい、いい写真ばかり。また、製作の背景などは、別途コラムでもご紹介したいと思います。

撮影:Masanori Kaneshita

撮影:Masanori Kaneshita

新商品も続々ラインナップ。商品カタログページ

商品ページは、全222シリーズ、約1000点を掲載。
最初のINDEXぺージでは、毎年の定番に加え、今回新しく追加したものを探しやすいようにNEW ITEMがまとめられています。今回は新商品が沢山追加されました。

実はこのカタログ、ページ数などの関係でtoolboxで扱う全ての商品が掲載されているわけではありません。特にパーツ類は、年々数が増えているものの、紹介できないのも惜しい……ということで、色々あるよページもつくってみました。気になるアイテムは、ぜひWEBページをご覧ください。

一気につくるのではない、「After Reform」という選択肢

色々なアイテムを見ていただいたページの後半には、昨年からはじめた「After Reform」というメッセージを伝える見開きページがあります。

不動産の価格も建材の値段も上昇し続けている昨今。最初から全てをつくり込むのではなく、住みながら、暮らしに合わせて手を加えていく手段もあってもいいのでは?そんな思いからはじめたページです。予算に合わせて、色々諦めていくと、楽しいはずの家づくりはどんどん悲しい気持ちが増していくもの。自分にとって優先したい思いは何か、そんなヒントになれば幸いです。

家づくりドキュメンタリーで連載したtoolboxスタッフ稲垣のキッチンリフォーム。閉塞的な壁を取り払った妄想を舞木さんが楽しいイラストで表現してくれました。

紙のカタログの良いところは、やはり写真を見ながらジャンルを横断して、各商品を見比べられるところ。家づくりの予定がなくても、ただただぼーっと眺めて妄想を膨らませていただくもよし。ショールームでは、これから家づくりを始める方が、気になるアイテムに付箋をつけて、設計や工務店さんと、好きなテイストを共有するのに使っていただいてる姿をお見かけすることもあります。

家づくりの楽しさを体感していくお供として、ぜひ一家に一冊!無料でお配りしていますので、ご請求お待ちしております。

カタログ請求
https://www.r-toolbox.jp/catalog/

  • 東京・目白と大阪・中津にあるショールーム(予約制)でも無料配布しております。

表紙のイラスト:Kazuya Mougi
事例撮影:Masanori Kaneshita
カタログデザイン:Daisuke Kano, Erisa Yamashiro

おまけ 今年のプロモーション撮影の裏側

毎年、カタログの魅力を伝えるための写真撮影も行っているのですが、今年は電車がテーマ。川を越える高架橋、電車公園などなど色々ロケ地のアイデアを出し合った結果、撮影を行ったのは、2023年12月で創業60年という、鉄道ファンに愛されるお店「カレーステーション ナイアガラ」。ご店主の内藤章喜さんにご協力いただき、撮影を行ってきました。

東横線「祐天寺」駅徒歩4分。住宅街に佇む、鉄道好きにはたまらないお店。照明からボックス席まで、実際の鉄道で使われていたものたちです。

注文したものが、一人ずつSLで運ばれてきます。カレーは超特急(極辛)からお子様向きの鈍行(甘口)まで選べ、大人も子供の大興奮!実際はリアルなSLの音もセットで臨場感がすごいのです。こちらは、カツカレー。

このSLにカタログを載せて撮影させて欲しいというむちゃなお願いを「面白いじゃないですか!」と快諾くださった駅長。平日の営業終了後の19時から、撮影スタート。

カタログを立てると高さがあって、スタートのトンネルをくぐり抜けられない!
途中のカーブで脱線しちゃう!

などなど、想定外のトラブルを乗り越え、無事完成した走行動画がこちらです(笑)

2023年は、大阪ショールームの立ち上げにはじまり、カタログ製作にご協力いただいた皆様、撮影を許可して好き放題撮らせてくださったナイアガラさんなどなど、例年以上に素晴らしい出会いとご縁がつながり、自分たちでも満足いくアウトプットを生み出すことができた一年となりました。ありがとうございました。

まずはカタログをお手元にお取り寄せいただき、妄想を広げつつ、ショールームにも遊びにきてください!

父親である初代名物駅長との思い出を語る2代目。カレーの売り上げを握りしめ、鉄道部品の販売会に行ったり、お酒やタバコを手土産に工場におしかけて〜なんて昭和の時代ならではの楽しいエピソードも聞かせていただきました。

カレーステーション ナイアガラ

2023年12月で創業60年。鉄道ファンに愛され続けるカレー屋さん。
海外からのツアリストも増え、ムスリム対応にチキンカレーを作ったり、カレーが苦手な人のためにナポリタンもあったり、レストランとしても進化中。お子様連れから鉄道好きのお一人様まで、あらゆる客層でにぎわっています。ボックス席は4名まで。

所在地:東京都目黒区祐天寺1-21-1(google map

HP最新情報は、X(旧twitter / instagramも連動)でご確認ください。

カタログ請求
https://www.r-toolbox.jp/catalog/

  • 東京・目白と大阪・中津にあるショールーム(予約制)でも無料配布しております。

表紙のイラスト:Kazuya Mougi
事例撮影:Masanori Kaneshita
カタログデザイン:Daisuke Kano , Erisa Yamashiro

テキスト:来生