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生きるように変わるオフィス
【オフィス改装事例】
2017.06.15

生きるように変わるオフィス

つくり込み過ぎない、余地がある空間。日本仕事百貨を運営するシゴトヒトのオフィスから見えてきたのは、仕事と空間の新しい関係性でした。
text = 佐藤

toolboxが新たに始めたオフィス改装サービス「skeleton&tools | OFFICE」。

“日本のオフィスをもっと居心地のいい空間にしたい”そんな思いから生まれたこのサービスは、床・壁・天井を改装して空間のベースをつくる工事「skeleton base」と、デスクや書類棚、会議室をつくる間仕切りの造作など、「skeleton base」でつくった空間をカスタマイズできるオプションの「tools」で構成されています。

なぜ「skeleton base」と「tools」に分けたのかというと、それぞれのオフィスの働き方に適した空間をつくりやすくしたかったことともうひとつ、「空間を使いながら変えていく」ことを提案したかったから。

始めから完成された空間をつくってしまうのではなく、働き方やビジネスの変化に応じて変わっていく空間。今回はそんな、「skeleton&tools | OFFICE」が理想とするオフィスの在り方を実践している会社を訪ねました。

ビル1棟を社員みんなでリノベーション

株式会社シゴトヒトは、「生きるように働く人」の求人サイト『日本仕事百貨』や『リトルトーキョー』という空間を通じて、いろいろな生き方・働き方を紹介している会社。

彼らのオフィスがあるのは『リトルトーキョー』の中。清澄白河駅から徒歩3分の場所に建つ、古い1棟のビルです。1階は昼はご飯屋『今日』として営業し、夜はいろいろな職業の方が1日バーテンダーとなる『しごとバー』を開催。2階と3階はイベントスペース、4階と5階がシゴトヒトのオフィスとして使われています。


「まずはスケルトンにして、真っ白なキャンバスをつくろうと考えたんです。だから電気と空調、水まわりの最低限の工事だけはやっておく!と決めていました」
そう話すのは、シゴトヒトの代表取締役であるナカムラケンタさん。改装工事は知り合いのリノベーション会社の手を借りつつ、大部分をDIYで行ったそう。


「解体の仕方や必要な道具などを指導してもらって、社員みんなで改装しました。もともとの床はPタイルが貼られていたんですが、ペッカーという床材剥がし機を借りてもらって、それで剥がしました。これがものすごく捗るんです!ペッカー、本当におすすめです!そのあと研磨機を使って研磨して、ウレタンを塗って仕上げています。壁紙や天井仕上げも剥がしてペンキを塗りました」

そうして1階から4階までは、モルタル土間の床、壁と天井は躯体に塗装という最低限の仕上げと設備工事を施しただけの空間に。各フロアの用途に必要な什器も、一部はプロにお願いしつつ、DIY可能なものはDIYで製作。1階のテーブルや4階のデスクには、鉄の脚フリーカット集成材を使っていただきました。



「以前は住居として使われていた5階は、床を継ぎ無垢フローリングに貼り替え、壁を塗装し、大きなテーブルを作りました。改装はまず5階から始めて、そこで業務をしながらほかのフロアの改装を進めていきました」

現在の空間になるまでにかかった期間は1ヶ月ほど。DIYによる改装は、社員同士のコミュニケーションを深めることにもつながったと言います。

空間をつくり込まない、使い方を決め込まない

「常に変えていくことができるような空間にしたいんですよね。自分たちに馴染ませていくように、空間を使いたかったんです」

ナカムラさんが目指した“ほぼスケルトン”な内装の状態がよくわかるのは2階と3階。3階は床壁天井と電気配線を整えただけ、2階はそれに加えて、トイレ部分とスペースを仕切る木枠のガラスパーティションを造作しただけです。


ここは「イベントスペース」と称してはいるものの、ナカムラさん的には用途を限定しない「フリースペース」なのだそう。

「僕、何でもやってみてから考えるタイプなんです。最初から最後まできっちり計画してしまうと、それを“達成した!”という満足感が勝って、その計画が本当に正しかったのかどうかに気づきにくくなる気がする。だから、何ごともまずやってみて、その都度最適解を探していく。そういう“現場感覚”を大切にしています」


そうしたナカムラさんの考え方は、ビジネスに対しても同様。「求人サイトの運営」という主軸事業から発展して、食堂やバーの展開、本のレーベル『シゴトヒト文庫』の設立、最近では誰もがどこでも映画館が開けるオープンプラットフォーム『popcorn』の立ち上げなど、新しい取り組みに精力的にトライしています。

「例えば場所だったり、広さだったり、使い方だったり。すべて決めてしまうと、ほかのことを始める余白がなくなってしまうと思うんですよね。いろんなことを試してみたいから、余白は残しておきたい」

変化を受け入れる空間が変化を呼び込む


現在のビルに移転してからおよそ1年。現在、5階のフィットネスジム化を構想中だと言います。

「僕、体を動かすことが好きなんです。でも、日常的に体を動かすのって大変ですよね。だから仕事の合間にトレーニングができたら、最高じゃないですか?仕事を終えたら5階のジムで体を動かして、向かいにある銭湯でひとっ風呂浴びたら、1階で飲んで食べて。あとはこの近所に家を引っ越せたら完璧なんだけど(笑)」

日本仕事百貨の「生きるように働く」というキャッチコピーの通り、「働く」と「暮らす」を切り分けない生き方を提案し続けるナカムラさんらしいアイデアですが、着想のきっかけは『リトルトーキョー』の常連客との会話なのだそう。

「このビルを借りることになったのも、大家さんが『しごとバー』に訪れたことがきっかけなんですよ。建て替えるつもりだったけど、このままの状態でいいなら使ってみる?って。ちょうど、次にオフィスを引っ越すならビル1棟がいいなと思っていたんです。いろいろなことができるスペースがほしかったから。僕、昔から、思ってたことが実現するんですよ(笑)」

まるで偶然のようにナカムラさんは話しますが、すべては必然。ナカムラさん自身がつくり出した「場」が、新たな出会いやアイデアを生み、ビジネスを広げるきっかけになっているのです。

個人のライフスタイルと同じように、企業の事業内容や人の働き方も変わっていくもの。変化していく「余地」があるオフィス空間には、ビジネスの成長を促す効果もあるようです。そんな、ビジネスと空間の新しい関係性を見せてくれる事例でした。

>toolboxのオフィス改装サービス「skeleton&tools|OFFICE」の詳細はこちら

取材協力:株式会社シゴトヒト