図書館のような書斎

図書館だと勉強がはかどることを思い出しました。

あの静けさや他人との程よい距離感がはかどらせているんでしょうが、本に囲まれているってことが実は重要なのでは、と思うわけです。

知識の集積である本に囲まれて、そこで過ごす時間はどこか厳かで、ぴりっとさせる。

家の書斎も、図書館のような空間だったら良いのになーと思うんです。

今回、6帖の書斎に造り付け本棚とカウンターデスクを作ってくれたのは、グラフィックデザイナーのHさん夫妻。

壁の2面全面を本棚で覆い、L字のカウンターデスクでゆとりの作業スペースを作られました。

まさに本に囲まれた書斎です。

働く場所として必要な情報がすぐに手に取れるのは効率がよい。

手に取らなくても、過去に読んだ本の背表紙がずらっと一覧できることは、それだけで刺激を受け、ときには良いヒントが得られることもあると思います。

そういえば、あの本には、こう書かれてたな、こっちの方向でも考え直してみようという具合です。なにかをつくりあげるようなクリエィティブな仕事をしている人にとって、刺激を受け続けることは価値です。

自分を囲む本たちはあらゆるインスパイアを与えてくれる種になってくれるんだと思います。

14台の本棚とカスタムされたデスク

toolboxでは本のサイズに合わせて4種類の本棚が用意されています。

これらを目線に近い部分には、雑誌の表紙が並べられる雑誌用をずらっと並べて、その上下は量は少ないけども確実に増える文庫本を。

あとは、一番量が多いハードカバーやマンガを埋める中型本用で。

これ、Hさんとのやりとりで決めたレイアウトなんですが、このやりとりが楽しい。自分に合わせて壁面を決める。工事として行うから希望通りのぴったりのサイズになることにHさんは驚いてくれていて、「そんなことも出来るの?」と楽しんでいただきました。

さらには、お二人で使うデスク。最初は片側にラインとして1台のみを想定していたのですが、2人で使うには若干狭い。プリンターやデスクトップPCなど大ぶりな物もある。そこで出てきたアイディアがもう1台を直角に足して、L字にするアイディア。

部屋を書斎に作りかえる

こうなってくると、部屋に家具を置いただけではなくて、部屋の形すら変わってくる。

いままでは部屋を書斎として使っていました。家具を置いているだけだから、別に寝室にも、物置にもできるスペースなんだけど、書斎として使っていた。でも、もとが書斎として作られているわけではないから、あくまで普通の部屋です。

そうではなくて、部屋を書斎につくり変えるといいますか、書斎としての部屋に変えるのです。

造り付け本棚は、極めて奥行きの浅い本棚なので、部屋を狭くすることもなく、天井ぎりぎりまで本を収納することが出来る。

ぎりぎりのサイズ設定だから本を隙間無く詰め込める。

想定以上に詰め込めるから、余ったスペースが出てきて、そこをお気に入りの小物置きにできる。

本だけじゃなくて、並べられた小物までもが、良い刺激を生み出してくれます。

背面の塗装に鮮やかなピンクを選んでくれたのはHさんご自身。

こんな刺激的な書斎に部屋単位でリノベーションする。

toolboxでは今後、部屋単位のリノベーションも徐々に増やしていければと思います。

最後におまけのBEFORE写真。白い部屋にいろんな本棚が積み上げられていました。

瀬尾商店

toolboxの初期から活動を共にしてくれている造作家具屋さん。
家具が専門でありながら、リフォーム・リノベーションなど何でもオールマイティにこなしてくれる頼れる存在。
戸越では「瀬尾商店」という名の雑貨も買えるオーダー家具店を営んでいます。